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IHIアグリテック、リモコン操作のエンジン式草刈機

ハンマーナイフ式で大きい草にも対応

2022/06/30 16:30
工藤宗介=技術ライター
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リモコン小型ハンマーナイフモア SH950RC
リモコン小型ハンマーナイフモア SH950RC
(出所:IHIアグリテック)
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ハンマーナイフの構造
ハンマーナイフの構造
(出所:IHIアグリテック)
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ハンマーナイフの構造
ハンマーナイフの構造
(出所:IHIアグリテック)
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 IHIのグループ会社であるIHIアグリテック(IAT、長野県松本市)は6月28日、人が乗用せずに遠隔操作(リモコン操作)できる小型ハンマーナイフ式草刈機の販売を開始すると発表した。農業・食品産業技術総合研究機構(農研機構)、福島県農業総合センターと共同開発した技術成果を使用した製品で、プロユース仕様の機能を備える。

 製品名は、「リモコン小型ハンマーナイフモア SH950RC」で、草刈部にハンマーナイフを採用し、1m以上の繁茂した雑草の草刈作業にも対応する。ハンマーナイフは、回転するドラムに並んだY字型のフリー刃(ハンマーナイフ)が縦に回転しながら草刈部に入った草を巻き込み、粉砕しながら刈り取る方式。

 動力はガソリンエンジンで排気量は406cc。駆動方式にはクローラーを採用し、最大45度の傾斜面に対応する。このほかにも、樹脂ボンネットやエンジン部のクラッチなどによりメンテナンス性を向上した。全長1683×全幅1106×全高762mm、総重量(油脂類含む)は346kgで、軽トラックに積載できる。

 これまで急勾配の斜面での草刈作業は刈払機を用いて人力で行われる場合が多く、作業中の転倒・転落事故が多く発生していた。また、中山間地域は平地に比べて斜面など耕作地周辺の面積割合が高く、その管理作業が作業者の大きな負担となっていた。

 こうした状況に伴い、中山間地域の草刈作業の機械化について研究開発を行ってきた農研機構に対し、作業の省力・軽労化に関する開発・実用化の要望が寄せられたことから、IAT、農研機構、福島県農業総合センターはコンソーシアムを結成し、2019年から農研機構が実施する「農業機械技術クラスター事業」で実用化に向けた研究開発に取り組んできた。

 IATは、同事業の技術成果をもとに、これまで国内で大型ハンマーナイフ草刈機の開発・販売を手掛けてきた経験を活用し、小型化かつ遠隔操作できるハンマーナイフ草刈機の設計・製作に成功した。市販の草刈機(リモコン式、自走式、刈払機)の2倍以上の作業能率で草刈作業を行える。初年度は限定台数の販売とし、2025年度には年間300台の販売を目指す。

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