東京電力エナジーパートナー(東電EP)は、設備計画から再生可能エネルギーの導入など、法人顧客のカーボンニュートラル(CN)実現をワンストップで支援するサービス「TEPCO CN Design」を本格的に開始する。7月4日に発表した。
顧客の計画策定の実態や要望に応じて提案内容をカスタマイズすることで、カーボンニュートラルを目指す目的の明確化から設備維持・改善までをトータルで提供する。また、再エネの利用のほか、デマンドレスポンス(需要応答)なども提供内容の一部として積極的に組み込んでいく予定。
主な導入事例として、スーパーマーケットチェーンのヨークベニマル(福島県郡山市)が、1月からこのサービスを採用した。東電EPは、ヨークベニマルのカーボンニュートラルに向けたロードマップやアクションプランの作成、設備更新の計画策定や再エネ導入までトータルで支援する。ヨークベニマルを含むセブン&アイグループでは、2030年CO2排出量50%削減に向けた実行計画を作成中。
また、東電EPのグループ会社である日本ファシリティ・ソリューション(東京都品川区)は、エネルギーデータをクラウド上で一元管理し省エネ法などのレポートを作成できるサービス「アットエナジー」で、温室効果ガス排出量(Scope 1~3)可視化機能やCDPなどの各種イニシアティブへの情報提供に対応する機能を10月にリリースする計画。同サービスも、カーボンニュートラル支援サービスに組み込む予定。
東電EPは、7月1日付で販売本部内に設置していた再エネ推進部をカーボンニュートラル推進部に改称し、再エネ以外のカーボンニュートラル支援も含めてワンストップで提案する組織を新設した。これまで多くの顧客から「企業としてのカーボンニュートラル達成ロードマップはあるが、各事業所の具体的なアクションプランが無く、誰が、何を、いつまでに、どのように実施すれば良いのか分からない」といった相談を受けていたという。