東京都が2021年9月に「新築住宅への太陽光発電義務化」検討を発表して以来、太陽光関連事業を手掛けるエクソル(京都市)では、義務化の対象となるハウスメーカーなどからの問い合わせが急増しているという。7月7日に発表した。
東京都は、2021年5月に太陽光発電義務化を含む条例改正についての中間まとめを発表し、5月25日から意見公募手続を開始した。義務化されるのはハウスメーカーなどの住宅供給事業者で、年間供給実績が延床面積2万m2以上の約50社が対象となる見込み。都内で年間に新築される約4.5万件の建物のうち約53%が対象になると見られ、ハウスメーカーでは対応が急務となっている。
同社によると、2021年9月~2022年6月の間に、ハウスメーカーから住宅用太陽光発電システムに対する問い合わせが、前年同期と比べて約2倍以上に増加した。「販売価格へ転嫁しないように設置したい」「屋根が狭い物件が多くて設置しづらいが良い方法はないか」など、顧客の負担にならず太陽光発電のメリットを最大限に得られるものにしたいといった相談が多いという。
また、前期(2021年6月~2022年5月末)の住宅用太陽光発電システムの出荷量は30MWとなり、前々期(2020年6月~2021年5月末)の20MWと比べて1.5倍に伸長した。同社では、東京都の太陽光発電義務化を機に、全国各地のハウスメーカーにおいて太陽光発電システムをより多くの物件に設置していこうとする動きが、今後も増加し続けていくと予測している。