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NITE、「スマート保安技術」を公開、第1号はIoTセンサー

2022/07/11 21:44
工藤宗介=技術ライター
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技術カタログの活用イメージ
技術カタログの活用イメージ
(出所:NITE)
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スマート保安プロモーション委員会の位置付け
スマート保安プロモーション委員会の位置付け
(出所:経済産業省「電気保安分野 スマート保安アクションプラン」)
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技術カタログに掲載されている技術案件のセンサー類
技術カタログに掲載されている技術案件のセンサー類
(出所:NITE)
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 独立行政法人・製品評価技術基盤機構(NITE)は、電気設備の定期点検や異常有無の確認などを効率化・高度化できる「スマート保安技術」をカタログ化する。

 7月8日にNITEのWebサイト上で「スマート保安技術カタログ(電気保安) 第1版」を作成し、公開した。

 電気保安の分野では、需要設備の高経年劣化や電気保安人材の高齢化・人材不足、台風や自然災害など、さまざまな課題を抱えている。こうした課題の解決に向けて、IoT(モノのインターネット)やAI(人工知能)、ドローン(無人小型飛行体)などの新たな技術導入による保安レベルの維持・向上と保安業務の効率化を両立する「スマート保安」の普及・促進が急務となっている。

 NITEは、経済産業省からの要請を受け、2021年10月に新規技術やデータを活用した新たな保安技術の妥当性を評価するスマート保安プロモーション委員会を立ち上げた。委員会は、申請のあった技術要件の代替性・実効性・経済性などを評価し、「スマート保安技術」として妥当と判断されれば技術カタログに掲載する。新規技術を委員会で評価し、その結果を国の技術審査に活用することで、行政手続きの処理期間の短縮を実現した。

 今回、第1号案件として「高圧絶縁設備の常時監視(技術区分:IoTセンサー)」を技術カタログに掲載した。同技術は、特別高圧受変電設備において、現在の定期的な停電下での一斉点検に替えて、各種センサー類を用いて設備の状態を常時監視するもの。委員会による技術評価の結果、停電年次点検を1年1回から3年1回に変更し、他の2カ年は無停電年次点検としても保安レベルが保たれることが確認された。年間の保安点検費用を大幅に削減できる。

 スマート保安技術は、従来の保安業務の代替だけでなく、設備の常時監視による保安レベル向上、点検時間や点検頻度などの削減による保安業務の合理化・効率化に大きく寄与すると期待される。NITEは、今後も委員会で代替性・実効性・経済性などを確認したスマート保安技術を技術カタログに取りまとめ、関連業界などに対して普及啓発していくとともに、行政事務の効率化や規制見直しにつながる提言を積極的に行っていくという。

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