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東大が太陽電池で成果、「ペロブスカイト+CIGS」で変換効率26.2%

2022/07/13 21:42
工藤宗介=技術ライター
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ペロブスカイト/CIGSタンデム太陽電池
ペロブスカイト/CIGSタンデム太陽電池
(出所:東京大学)
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 東京大学は、ペロブスカイト太陽電池と化合物系(CIGS)太陽電池を組み合わせたメカニカルスタックタンデム太陽電池の研究を進めている。7月12日、ペロブスカイト/CIGSタンデム太陽電池として世界最高性能となる変換効率26.2%を達成したと発表した。

 ペロブスカイト太陽電池は、塗布プロセスで安価に製造できるうえ、単結晶シリコン太陽電池に匹敵する高い変換効率が可能として注目される。また、軽量フィルムにも形成できることから、次世代の高性能な軽量フレキシブル太陽電池としても期待される。

 その一方で、ペロブスカイト太陽電池の現状での世界最高効率は25%台にとどまる。電動航空機、電気自動車、ドローンなどへの用途拡大を目指すには、軽量フレキシブル太陽電池で変換効率30%台を実現する必要がある。

 これを実現するには、CIGS太陽電池など、既存の軽量フレキシブル太陽電池と組み合わせたタンデム太陽電池が考えられる。ペロブスカイト太陽電池をタンデム太陽電池に用いるには、従来の金属電極をITO(酸化インジウムスズ)などの透明導電層に置き換える必要がある。

 今回の研究では、ペロブスカイト層にダメージを与えずに高性能なITOを積層する手法を開発し、高い性能を維持した状態で半透明なペロブスカイト太陽電池を作成することに成功した。半透明ペロブスカイト太陽電池としては世界最高性能となる19.5%を達成した。

 この高効率な半透明ペロブスカイト太陽電池とCIGS太陽電池を組み合わせることで、変換効率26.2%のタンデム太陽電池を実現した。今後、更なる変換効率改善の研究を続けることで、30%を超える軽量フレキシブル太陽電池を実現できる可能性があるとしている。

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