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洋上風力に取り組む自治体が協議会、能代市長が会長に

6市2町の各首長が発起人となり都内で総会

2022/07/28 19:13
加藤 伸一=日経BP 総合研究所 クリーンテックラボ
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設立総会の様子
設立総会の様子
(出所:日経BP)
発起人の6市2町の各首長
発起人の6市2町の各首長
(出所:日経BP)
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挨拶する能代市の齊藤滋宣市長
挨拶する能代市の齊藤滋宣市長
(出所:日経BP)
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 洋上風力発電を推進する自治体による協議会が発足した。再生可能エネルギー海域利用法に基づく促進区域に指定された一般海域のある市町村を中心に、秋田県の能代市、男鹿市、由利本荘市、八峰町、三種町、千葉県の銚子市、旭市、長崎県五島市という6市2町の各首長が発起人となり設立した。

 浮体式や着床式の洋上風力発電をはじめ、潮流発電、波力発電といった今後、事業化が期待されている発電についても、先行事例や先端技術を学び、また漁業との共生による地域産業全体の振興を模索していくことを目的に活動していくとしている。

 会長には、能代市の齊藤滋宣市長、副会長には由利本荘市の湊貴信市長、銚子市の越川信一市長、五島市の野口市太郎市長が選ばれた。

 会長に就任した能代市の齊藤市長は、「少子高齢化や人口減少が進んでいる地域で、自分たちの故郷を守りたい、そのために風況の良さを生かし、洋上風力発電を安心・安全な電源として集積していきたい。そこでは、漁業と共生していくことや、そのほかすべてが同じではないものの、どの地域にも共通する大きな課題を解決しうるための取り組みに注力していきたい」と設立の意義を強調した。

 能代市では、過去には大火事を引き起こすなど「風は厄介」とされてきた地域だが、この風が利点になるのが風力発電で、海洋再生可能エネルギー発電設備等拠点港湾(基地港湾)に指定された能代港で20基の洋上風力の計画があり、現在8基が施工中となっている。

 その後、一般海域でも5年後をめどに洋上風力の計画が進んでおり、地元の雇用でも能代工業高校の卒業生10人がすでに採用され、地元に設置されたトレーニングセンターで研修を受けているなどの効果が出てきているとしている。

 五島市では、沖合の浮体式の実証の時から、漁業関係者に計画の初期段階から加わってもらうことで、できるだけ漁業への悪影響の不安を解消するように努めてきた。

 浮体式の風車の下には実際に漁礁が予想以上に育ち、基数が増えてくることでさらに乗数的に風車の下の漁礁が広がってくる見込みもあり、漁業面での利点もみえつつある。現在は福江港で風車の製造もはじまり、地域経済にさまざまな相乗効果が生じる期待が現実のものになりつつあるとしている。

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