ニュース

川崎市も建物への太陽光設置義務化へ、2024年4月施行目指す

京都方式と東京方式の組み合わせで

2022/08/01 23:28
工藤宗介=技術ライター
印刷用ページ
京都市と東京都の設置義務化制度の概要
京都市と東京都の設置義務化制度の概要
(出所:川崎市)
クリックすると拡大した画像が開きます
川崎市・太陽光設置義務化制度の導入までのスケジュール案
川崎市・太陽光設置義務化制度の導入までのスケジュール案
(出所:川崎市)
クリックすると拡大した画像が開きます

 川崎市は、京都市、東京都に続き、太陽光発電の建物への設置義務化に取り組む。7月27日、第2回の「川崎市環境審議会脱炭素化部会」を開催し、建築物への再生可能エネルギー設備の設置を義務化する「再エネ義務・支援等促進事業(仮称)」の全体素案について議論した。

 同素案は、延床面積2000m2以上の大規模建築物の新築・増築に対する設備設置義務、同2000m2未満の中小規模建築物の新築に対する設備設置義務、同10m2以上の新築・増築建築物に対する説明義務の3種類の義務制度から構成される。

 延床面積2000m2以上の新築・増築建築物への設置義務は、現時点では京都方式と同等の制度を想定する。義務対象者は建築主。義務量は、熱量換算で1年間に延床面積のm2数×20MJ以上で、45万MJを上限とする。延床面積2000m2の場合で6万MJ(約5.5kW)、1万5000m2の場合で上限の45万MJ(約41kW)を想定する。

 対象設備は、太陽光発電設備、太陽熱利用設備、バイオマス利用設備、風力発電設備、地熱発電設備、再エネ直接利用設備。なお、再エネ電力調達は、一定条件を満たす場合に限って制度対象に含める。対象建築物は2020年実績56件で、新築・増築建築物全体の約1%になる。

 延床面積2000m2未満の新築建築物への設置義務は、現時点では東京方式と同等の制度を想定する。義務対象者は、市内建築物を年間5000m2以上供給する事業者。義務量は、年間受注棟数×要求下限量(2kW程度)×設置可能率(85%程度)を想定する。なお、事業者ヒアリングでは「小さな家屋への太陽光2kWは難しい」との意見もあるため、建築面積に応じて義務量を分けるなどの配慮についても検討する。

 対象設備は太陽光で、再エネ電力調達は認めない。対象事業者は、市内約600社のうち約23社が該当する。23社の年間受注数の合計は市内新築建築物の約56%を占め、国の掲げる目標(2030年度までに新築建築物の60%に太陽光発電設備を設置)とほぼ整合する。

 延床面積10m2以上の新築・増築建築物に対する説明義務化は、建築士を対象とする。建築士は、当該設計の委託をした建築主に対して、建築物に設置できる再エネ利用設備について書面を交付して説明する。

 同部会は、今後も議論を重ねて10月末に答申を行う計画。川崎市では、答申を踏まえて「川崎市地球温暖化対策の推進に関する条例」を2022年度末ごろに改正し、2024年4月1日を目途に施行する予定。

  • 記事ランキング