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日建設計が洋上風力に参入、ジオマリンサービスと提携

2022/08/03 22:21
工藤宗介=技術ライター
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洋上風力プロジェクトのイメージ
洋上風力プロジェクトのイメージ
(出所:日建設計)
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 日建設計(東京都千代田区)は、洋上風力発電事業に参入する。7月27日、洋上風力発電の基礎設計などを手掛けるジオマリンサービス(GMS、東京都港区)と広域的な業務提携を行い、発電施設の設置に必要な事前調査・基礎設計・認証取得の一気通貫支援サービスを提供すると発表した。

 日建設計は、陸上風力発電の設備設計、工場や発電所などのプラント設計、関西国際空港などの海域施設設計のノウハウと実績を併せ持っている。また、GMSは、アイルランドGavin & Doherty Geosolutions(GDG)とパートナー関係にある。GDGは、洋上風力の設計分野で実績があり、欧州の最新ノウハウを持つという。

 両社が業務提携することで、これまで培ってきた知見とのシナジーを生み出し、災害大国である日本独自の環境に対応した洋上風力発電設備の調査・設計および認証取得が可能としている。まずは着床式(モノパイル・ジャケット式)をターゲットとし、中長期ではより日本の海域環境に適しポテンシャルがあるとされる浮体式の設計にも取り組む予定。

 事前調査では、GMSおよびGDGが持つ欧州の洋上風力に関する最新ノウハウをベースに、効率的なスペックの調査計画を立案し、実施までサポートする。日建設計は、地盤分野を得意とする土木コンサルタントであった日建設計シビル(4月に日建設計に吸収合併)の技術・知見を生かして地盤に関するコンサルティングを行う。

 風車基礎設計では、欧州の最新知見と日本の耐震基準を融合した日本向けの合理的な設計を目指す。日建設計は、これまで培ってきた風車基礎やタワーに関する構造技術コンサルティングをもとに、主に地震応答解析を担当する。GMSの欧州知見に基づく風車基礎設計に、日建設計がNK認証など日本独自のルールを適合させ、認証取得までの複雑な手続きを一気通貫で支援する。

 現在はラウンド2、ラウンド3の洋上風力プロジェクトをターゲットに、主要な発電事業者を対象に基礎の概念設計・基本設計の業務受注に向けた営業活動を行っている。まずは年内の受注と実績作りを目標としている。日建設計の担当者によると、何らかの形で洋上風力事業全体の2~3割の案件に関わり、陸上風力と同等規模のビジネスを目指すという。

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