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エクソル、蓄電池の売り上げ2倍、需給ひっ迫などの影響で

2022/08/06 22:00
工藤宗介=技術ライター
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東京電力パワーグリッド管内・6月の需給状況
東京電力パワーグリッド管内・6月の需給状況
月末に電力ひっ迫注意報が発令された (出所:東京電力パワーグリッド)
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 太陽光関連事業を手掛けるエクソル(京都市)は8月4日、電力需給のひっ迫が懸念された6月~7月において蓄電池の売上台数が前年同期比約2倍に急増したと発表した。また、2022年5月末決算期(2021年6月~2022年5月末)においても、前期比約2倍の売上台数を記録した。

 蓄電池の設置理由については「電気代を抑えたい」「万が一の防災目的」が多く、実際に自宅に設置した顧客からは「電気代の請求が思っていたよりはるかに減り、家計の負担が抑えられている」「電気代を気にすることなく、子どものためにエアコンをかけたりお風呂を沸かしたりできて、子育ての環境もよくなった」といった声があった。

 同社は、2020年期(2019年6月~2020年5月末)に蓄電池の本格販売を開始。2021年期(2020年6月~2021年5月末)は前期比約1.7倍と順調に売り上げを伸ばしている。2022年期が約2倍となった要因としては、2021年9月に同社ブランドのハイブリッド蓄電池システムをリリースしたことに加えて、電力需給ひっ迫の影響が考えられるとしている。

 また、同社全体の売り上げは、2021年期が約210億円、2022年期が約230億円と約1割増だった。特に住宅セグメントの売り上げが2021年期の約40億円から2022年期には約55億円と約1.4倍に拡大した。住宅セグメントでの伸長は、蓄電池の売り上げが伸びていることが大きく影響したという。

 政府は6月27日~30日に東京電力管内で「電力需給ひっ迫注意報」を発令し、注意報解除後も全国的に7年ぶりとなる節電要請が行われている。これは、コロナ禍による生活様式の変化などから2020年から2年連続で夏季に全国各地で電力の想定最大需要を上回ったこと、ロシア軍によるウクライナ侵攻などの影響で世界的にエネルギー情勢が不安定になっていることなどが要因に挙げられる。

 ロシア軍のウクライナ侵攻によるエネルギー調達リスクの高まりなどから、今年の冬季の電力需要は今夏よりも厳しくなると見込まれている。同社は、東京都の太陽光発電システムの設置義務化も影響し、全国各地のハウスメーカーにおいても太陽光に加えて蓄電池を設置する動きが今後も増加すると予測している。

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