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ストリング とは

すとりんぐ

2020/05/18 13:19
加藤 伸一=日経BP 総合研究所 クリーンテックラボ
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 太陽光パネル同士を接続して構成した直流の回路をストリングと呼ぶ。まとまった一定の電流、電圧で発電電力を取り出すために構成する。太陽光パネルで発電された電力は、ストリングごとに接続箱に入力される。

 敷地内で同じような日射が見込まれる地上設置型で、出力が異なる太陽光パネルを混ぜず、同じ製品のパネルのみで構成するという一般的な条件の場合、太陽光パネルの能力を十分に引き出すために、ストリングごとの太陽光パネルの枚数をできる限り揃えることが基本となる。

 土地の起伏や傾斜の向きの条件が異なっていたり、影の条件などが大きく異なっている場合には、適切なストリングの構成が変わる場合もある。影や向きの影響で発電量が少なくなることが見込まれる場所の太陽光パネルのみでストリングを構成し、発電ロスの影響を最小化する手法も知られている。

 例えば、アレイ(パネルの設置単位)の最下段に位置するパネルは、部分的に前のアレイの影になったり、雪国では雪が残ったりすることが多いため、最下段のパネルだけでストリングを構成する設計も多い。

 採用する太陽光パネルの種類によって、直列の接続のみでストリングを構成するのか、直列と並列を交えてストリングを構成するのかが変わる。

 結晶シリコン型の太陽光パネルの場合、パネル1枚あたりの電圧が低いので、ストリングは直列の接続のみで構成する。複数の乾電池を、それぞれプラスとマイナスを接続していくイメージの構成となる。

 結晶シリコン型以外の薄膜シリコン型(アモルファスシリコン型)や化合物型の太陽光パネルは、パネル1枚の電圧が高いため、ストリングは直列と並列を組み合わせて構成する。

 ストリングの電圧は直列接続する枚数に比例して高くなり、電流は並列数に比例して大きくなる。1つのストリングで所定の電圧、電流を得るには、採用する太陽光パネルの仕様によって、そのパネル1枚あたりの電圧・電流値に応じてストリングの構成が変わってくる。

 メガソーラー(大規模太陽光発電所)の場合、効率の向上を目的に、直流回路の電圧は当初の600V対応から1000V対応に高電圧化してきた。一部では1500V対応まで高電圧化している。

 高電圧化すると、ストリングにおいて直列で接続する太陽光パネルの枚数は増える。結晶シリコン型では一般的に、直流回路が600V対応の発電所では、直列接続するパネルの枚数は12枚~14枚程度だった。1000V化によって、20枚以上を直列で接続するようになった。

 これに対して、薄膜系では直列接続する枚数が4~10枚程度、並列数が3~4列などとなっている。

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