探訪

福山市、地域の再エネで国内最大級の地域新電力(page 4)

「次世代エネルギーパーク」のRDF・太陽光発電を地域で活用

2019/03/19 05:00
金子憲治=日経BP総研 クリーンテックラボ
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展望台から2つのメガソーラーを見学

 福山市のエネルギー政策は、「地産地消」に向けて着実に踏み出す一方、環境教育の軸である「福山市次世代エネルギーパーク」も、2016年4月に約9.4MWの規模を誇る「ESS 福山太陽光発電所」が稼働したことで、見学施設としての魅力がいっそう高まった(図6)。

図6●「ESS 福山太陽光発電所」
(出所:日経BP)
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 「ESS 福山太陽光発電所」は、中国電力の100%子会社であるエネルギア・ソリューション・アンド・サービス(ESS、広島市)が建設・運営している。隣接地には、出力約3.4MWの「中国電力 福山太陽光発電所」が、FIT開始前の2011年12月に稼働しており、こちらは中国電力が直営発電所として運営している(図7)。

図7●「中国電力 福山太陽光発電所」
(出所:日経BP)
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 これら2つのメガソーラー(大規模太陽光発電所)は、1つの展望台から見学できる。興味深いのは、両発電所は隣接していながら、パネル配置などで大きな違いがあり、FIT開始前とFIT開始後で、メガソーラーの設計思想がどのように変化したが分かることだ。

 「中国電力 福山太陽光発電所」は、自由民主党の福田内閣が2008年6月に公表した「福田ビジョン」を受けて建設された。同ビジョンでは、太陽光発電を低炭素社会の実現に向けた方策の1つに位置づけ、その普及促進の1つとして、経済産業省の補助金事業として大手電力(旧一般電気事業者)各社が、直営でメガソーラーを建設した。

 太陽光パネルは、長州産業製(205W/枚)を1万6544枚設置し、パワーコンディショナー(PCS)は東芝三菱電機産業システム(TMEIC)製を採用した。

 一方、「ESS 福山太陽光発電所」は、FIT開始後、中国電力グループ全体における遊休地の有効活用の一環として、グループ会社のESSが経産省からFITによる設備認定を受け、売電事業として建設・運営している。売電単価は36円/kWhとなる。

 太陽光パネルは、三菱電機製(266W/枚)を3万5224枚、設置して、PCSは同じくTMEIC製を導入した(図8)。

図8●展望台には実物のパネルを展示している
(出所:日経BP)
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