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「統括事業所」で有資格者を柔軟に活用、金ケ崎の特高メガソーラー(page 5)

連系設備の基礎にヒーター、積雪と凍結防止で点検しやすく

2018/08/21 05:00
加藤 伸一=日経BP総研 クリーンテックラボ
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融雪と凍結防止用にロードヒーター

 豪雪地域ではないものの、冬には積雪する。そして、寒さによって雪が凍る恐れもある。その対策として、連系設備を固定した基礎に、融雪と凍結防止用のロードヒーターを埋め込んだ(図9)。

図9●積雪時の点検に配慮
図9●積雪時の点検に配慮
雪の積もり具合の違いから効果がわかる(出所:日本コムシス、コムシスクリエイト)
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 これは、施工中に積雪し、困った経験から導入したという。

 連系設備の扉の下の位置に、ロードヒーターを埋め込んでいる。これによって、基礎の上に積もった雪によって、扉を開けにくくなるなど、点検時の作業負荷を軽減できる。さらに、換気口が雪で塞がってしまい、連系設備に悪影響を及ぼすことも防げるとする。

 O&M(運用・保守)は、コムシスクリエイトが自社で担当する。発電設備以外の土地全般や除草といったメンテナンス作業については、ゴルフ場時代の運営会社に委託する。これによって、地元に雇用も生まれるとしている。

 雑草の草刈りは、乗用型と刈り払い機を併用している。できるだけ乗用型を多く使い、草刈りの作業を効率化し、乗用型では難しい場所のみ、刈り払い機を使うことで作業の負担を軽減している。

 乗用型が使えない場所は、主に架台の近くや、木の近くとなる。架台に近づき過ぎると発電設備を損傷したり、作業者が衝突して負傷するリスクが高くなる。

 木の近くとは、ニセアカシアという落葉樹を指す(図10)。ゴルフ場時代から管理してきた木ではなく、雑草のように生えている。単独で生えている場所だけでなく、群生して生い茂っている場所もある。幹の太さが3cm以上に育っている場所も多く、これらは刈り払い機で切り倒している。

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図10●群生しているニセアカシア
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図10●群生しているニセアカシア
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図10●群生しているニセアカシア
幹が太くて硬く、乗用型草刈機で刈ることができない(出所:日経BP)

 使用している乗用型草刈機は、メーカーでは2.5mmまでの太さであれば、木も切り倒せるとしているが、それ以上の太さの場合が多い上、幹が硬いので作業者の安全を考慮し、刈り払い機を使っているという。

●発電所の概要

名称金ケ崎GC太陽光発電所
(サン・カントリー金ケ崎)
所在地岩手県胆沢郡金ケ崎町永沢
敷地面積約66万m2
発電設備の設置面積約53万6800m2
発電事業者コムシスクリエイト(東京都品川区)
太陽光パネル容量 20.74752MW
パワーコンディショナー(PCS)定格出力 18.75MW
年間予想発電量 約2100万kWh
投資額約53億円
EPC(設計・調達・施工)サービス日本コムシス
O&M(運用・保守)コムシスクリエイト
太陽光パネル中国トリナ・ソーラー製
(多結晶シリコン型、出力320W/枚、6万4836枚)
PCS東芝三菱電機産業システム(TMEIC)製
(出力750kW・直流1000V対応機、25台)
稼働開始日2016年6月2日
固定価格買取制度(FIT)の認定上の売電価格非公開
出力抑制無制限・無補償(指定電気事業者制度)
売電先東北電力
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