発電状況を印象付ける配色に変更
この監視システムは「SiMas」というブランド名で販売している。冷凍倉庫用LED照明など同社製品を取り扱う、サンデン商事(東京都港区)が販売を担っている。エプセムが監視システムを外販する理由には、導入した太陽光発電所のO&Mの受注につなげる狙いがある。電気保安法人であるエプセルの協力を受け、電気保安管理業務を受託できる体制を整えているという。
サンデン商事の助言や要請で改良した部分もある。例えば、地図状に発電量を示す際の配色である。まったく発電していない状態を寒々しいイメージの青にし、日射しが強まって発電量が増えるにしたがって青味を薄めていき、黄緑から黄色、オレンジ、そして、フル稼働では、強い日射しをイメージしやすい赤に変わっていくようにした。
また、今後は、周辺の木や構造物の影による売電損失の額を示せるように、両社で模索しているという。
サンデン商事によると、エプセムがEPCサービスを請け負う場合には、当初から電流センサーなどを取り付けたエプセム製の接続箱を採用できるために導入費が安くなる(図4)。
他のEPC事業者が設置後、後付けする場合には、接続箱の仕様や、パワーコンディショナー(PCS)メーカーの通信プロトコル(通信の手順や規約)の開示の状況などによって変わってくる。例えば、スイスABB社製の接続箱を使っていた太陽光発電所に後付けした際には、接続箱が元々、電流センサーを備えていたことから、外付け機器などの導入費用を抑えられた。