トラブル

太陽光パネルの絶縁不良か? 増えてきた「雨天時の原因不明の地絡」(page 3)

エネテク 第26回

2019/01/24 05:00
加藤 伸一=日経BP総研 クリーンテックラボ
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 すると、水に濡れた状態になると、絶縁抵抗値が極端に低くなる太陽光パネルがあることがわかった。通常ならば50~100MΩといった絶縁抵抗値を示すはずの結晶シリコン型パネルの中に、濡れた状態では1MΩ程度に数値が下がっているパネルがあった(動画)。

雨天時の太陽光パネルの絶縁抵抗不良の再現を狙ったテスト(出所:エネテク)

 エネテクでは、この絶縁抵抗値の極端な差が、雨天時にPCSが稼働を停止する原因になっているのではないかと推測した。

 この状況を、太陽光パネルメーカーに確認すると、「雨天時に、パネルの絶縁抵抗値が下がるのは当然の現象」だということ、「その際の絶縁抵抗値は、1MΩ以上あれば製品として問題ではなく、異常ではない」という回答だった。

 それでも、一方では50~100MΩ、もう一方では1MΩ程度と、極端な絶縁抵抗値の差が生じており、PCSが稼働を停止する原因になる可能性は捨てきれない。

 改めて太陽光パネルメーカーに、この濡れた状態での絶縁抵抗値の極端な差について質問したところ、「製造ラインや製造ロットの違いより、こうした大きな数値の差が生じることがある。工場出荷時の検査でも、こうした桁違いの数値になる場合がある。現地での測定時のパネル温度、湿度、日射強度によっても絶縁抵抗値にばらつきは生じる。今回の場合、濡らした状態でも1MΩ以上の数値となっており、製品の異常ではない」との主張が繰り返された。

 この低圧発電所におけるパネル1枚ごとの濡れた状態での絶縁抵抗値の測定は、噴霧器で濡らした状態の測定で、雨の程度としては、小雨などあまり雨量の多くない雨天に相当する。

 点検者の安全確保の面で、実施してはいないが、もし大雨の状況を再現して、その状態のパネルの絶縁抵抗値を測定した場合、おそらく1MΩ以下の数値に下がるパネルが出てくると推測している。

【エネテクによるトラブル・シューティング】
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