トラブル

「分散型パワコン」に壊れやすさのリスク、センサー不具合で出力半減(page 2)

エネテク 第3回

2018/04/05 05:00
加藤 伸一=日経BP総研 クリーンテックラボ
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 この分散型PCSは、4本のストリング(太陽光パネルを直列・並列に接続した単位)を入力でき、2本ずつの系統にわけて異なるMPPT(最大電力点追従)制御を可能としている。

 現地に向かい、出力が半減したPCSのディスプレイを見ると、2系統あるMPPT制御回路のうち、1つの系統が、出力の低下を示していた(図2)。

図2●発電量が半減した分散型PCSの表示
正常に出力している系統(真ん中の「Input 1」)と、ほぼ出力していない系統(右の「Input 2」)。エネテクによる報告書の一部(出所:エネテク)
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 4本のストリングのうち、2本分の正常な系統の出力は「5530W」なのに対して、もう一方の2本分のストリングの系統は「51W」と表示され、ほとんど出力していない状態だった。

 電圧も、正常に出力している系統側の「721V」に対して、ほぼ出力していない状態の系統側は「5V」を示していた。

 こうした場合、まずPCSが故障していないかどうかを調べる。入出力の端子を通じて、電流と電圧を計測してみると、漏電や断線といった異常の兆候は見られない数値だった。

 次に、電線をクランプで挟む方式の計測をしてみると、ほとんど出力しなくなっていた系統側の2本のストリングは、電流を検出できなかった。これによって、この系統側のどこかに不具合が生じている疑いがわかった。

 さらに詳しく調べてみると、ほぼ出力しなくなった系統側では、入力端子に取り付けられている電流センサーに不具合が生じていることがわかった。この不具合によって、太陽光パネルの発電電力は、入力端子まで送られていながら、そこから先には出力されていない状態だった(図3)。

図3●入力部の電流センサーの不具合で出力せず
入力側の漏電や断線はなかった。エネテクによる報告書の一部(出所:エネテク)
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