トラブル

他法令違反で初の「認定取消」、農転せずに太陽光パネル(page 3)

2019/04/11 05:00
金子憲治=日経BP総研 クリーンテックラボ
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「農地転用」は出来ない

 西原町の農業委員会によると、この土地は農振法上の「農用地区域」にあたる。同区域は、「農業上の利用を確保すべき土地」として、市町村が同法に基づき設定する。農地の中でも、「特に守るべき土地」との位置づけのため、農地転用は認められない。農地法上、この区域で太陽光発電事業を行うためには、「一時転用」制度を活用し、ソーラーシェアリングの方式を選択するしかない。

 「一時転用」では、事前にソーラーシェアリングの計画書を市町村の農業委員会に提出し、認められることが前提となる。問題となったサイトでは、こうしたプロセスを経ずに既述したような構造の太陽光発電設備を設置していた。これは農地法違反となる。

 農業委員会では、こうした状況を把握し、事業者(土地所有者)に対して、元の状態に復元するように何度か口頭で指導してきた。それでも改善が見られないため、沖縄県農林水産部農政経済課にこうした経緯について報告した(図3)。

図3●西原町の農業委員会が何度か指導したが・・・
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 県では、報告を受け、農業委員会とともに現地を調査し、事業者に対して再度、太陽光設備などの撤去を指導し、書面による勧告も行ったが、改善はなかった。農業委員会では、それ以降の行政上の措置については非公表としているが、最終的に県知事名による原状回復命令が出されたと見られる。農地法上、これに従わない場合、罰則規定もある。

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