トラブル

換気扇で間に合わず、パワコンの温度上昇で出力半減(page 3)

エネテク 第4回

2018/04/19 05:00
加藤 伸一=日経BP総研 クリーンテックラボ
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 太陽光パネルは発電しているので、PCSの段階で発電電力を損失していることになる。

 このPCSは、内部の温度が40℃以上に達すると、出力を2分の1(5kW)に制限することで、稼働を続けながらも壊れることを防ぐ安全機能を持つ機種だった。

 さらにPCS内が高温になり、50℃を超えると稼働を停止。温度の上昇がおさまり、46. 5℃以下まで下がると、自動復旧して出力5kWに制限しつつ稼働を再開する。

 夏の発電量の多い時間帯には、発電量は多くなり、パワー半導体の発熱度合いは高まる。電気室内の温度が40℃以下だったとしても、PCS内は40℃を超える可能性が高くなる。

 こうした原因で発電量が低下したと考えられた。そこで、エネテクでは、電気室内の換気扇を稼働させる温度設定を変えることで、PCSの温度上昇を抑えることを提案した。

 最終的に、この換気扇の稼働温度は従来の40℃から、約25℃に変更した。その後、発電の低下を示す警報は発されなくなった。同様の天気でも1日の発電量は、例えば、従来の222.2kWhから275.9kWhに約2割(53.7kWh)も増えた(図4)。

図4●改善後には発電量が正常に
夏には1日に約20%増えた(出所:エネテク)
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 こうした過熱によるPCSの稼働制御や停止は、低圧の太陽光発電設備ではよく見られるトラブルという。

 同じような設置環境に伴う過熱では、西日が直接、当たる場所に小型PCSや接続箱を置いた場合にも起きることがある(甲府市の倉庫の屋根を活用したメガソーラーの例)。

 こうした過熱によるPCSなどの異常は、遠隔監視システムの導入によって発見しやすく、発電ロスを避ける面でも、安全を確保する面でも、導入することが望ましいとしている。

【エネテクによるトラブル・シューティング】
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