スペーサーの追加など設計ミスの痕跡
もう一つの発電所も、毎年のように一定の降雪がある場所に立地し、同じように設計ミスと思われる要因によって、積雪の後、架台が曲がったり、地面に近づくように沈み込むなどのトラブルが生じていた(図4)。
この発電所の場合、架台の状況を調べてみると、多くの箇所で高さの不足を補うための部材(スペーサー)が追加されていた。これも、設計ミスを疑う要因の一つだった。
施工時に、設計図面の通りに現地で施工したところ、架台の高さが足りず、太陽光パネルを固定できなかったため、追加的に部材を補ったと推測できた。スペーサーを追加することで必要な高さを確保し、なんとかパネルを固定したように見えるという。
スペーサーを追加した場所は、当然ながら、当初の設計とは、荷重に対する強度や耐久性が異なってくる。強度や耐久性を低下させている要因の一つに見えるとしている。
エネテクでは、一つ目の発電所と同じように、この発電所に対しても、架台などを抜本的に是正することを提案した。
しかし、その後、顧客から回答を得られないまま、約1年が経過しており、同じ状態に復旧させて稼働を続けている可能性もあるという。
【エネテクによるトラブル・シューティング】