トラブル

接続箱や電線が炭のように丸焦げ、配管の未固定と地盤沈下で火災に(page 2)

エネテク 第9回

2018/05/24 05:00
加藤 伸一=日経BP総研 クリーンテックラボ
印刷用ページ

 この太陽光発電所は、稼働してから約半年間しか経っていなかった。エネテクに現地調査の依頼があり、向かってみると画像のような衝撃的な状況だった。

 接続箱は、まるでニュース番組で報じられる火災事故のように、激しく焦げていた。接続箱に入力している電線や、電線を覆っていた保護管も同じように、炭のように真っ黒に焦げていた。

 この状況から推察すると、アーク(火花)が生じた、などという程度ではなく、一時は炎を上げて燃えた可能性が高いという。

 接続箱が発火し、そこから電線や配管に燃え移り、地面に触れている部分で延焼が止まったと見られる場合や、それでも止まらず、太陽光パネルの裏面まで焦げが続いている場合もあった(図2)。パネルの裏面まで焦げている場所では、ジャンクションボックスの部分で延焼が止まったと見られる。

クリックすると拡大した画像が開きます
図2●電線を伝わって架台やパネルまで焦げた場所も
直流で生じた火花や火災は、なかなか消えない(出所:エネテク)
クリックすると拡大した画像が開きます

 直流の設備の怖さを示す例の一つとしている。接続箱に入力されるのは直流の電気である。交流の場合とは異なり、一度アークが発生すると、なかなか火花が消えない。今回の場合のように、火花が接続箱全体に燃え移って、火災にまで至る恐れさえある。

 現地に向かったのは日中のため、接続箱が丸焦げになっていても、太陽光パネルは発電を続け、送電が続いている。こうした接続箱を開けること自体、怖かったと振り返る。

 不幸中の幸いは、稼働してから約半年だったことという。まだ雑草がほとんど生えていなかった。

 もし雑草が生い茂っていたり、冬に枯れた雑草が多く残っていた場合、生えている雑草や枯れ草に燃え移って、より大規模な火災に至っていた恐れがある。

 山林の間に立地していることから、大規模な山火事を招いていた可能性もあったという。

  • 記事ランキング