トラブル

煙突からの灰が太陽光パネルを覆い、発電量を3割近くロスも(page 2)

エネテク 第15回

2018/08/02 05:00
加藤 伸一=日経BP総研 クリーンテックラボ
印刷用ページ

 計測した日は曇りで、それほど発電していない状態だった。それでも1ストリング当たりの出力が400W台と100W台になるなど、最大で301.9W、平均的に約260W、最小でも166.3Wの差が生じていることがわかった(図3)。もし、晴れて日射の良い日だったら、もっと大きな差になっていただろうとしている。

図3●発電量の差
パネルを洗ったストリング、洗っていないストリングを比べた(出所:エネテク)
クリックすると拡大した画像が開きます

 こうした調査結果から、3割近く発電量をロスしていた可能性があると見ている。

 今回の屋根上の太陽光発電所は、屋根の傾斜に沿うように太陽光パネルを固定していたため、通常の地上設置型に比べて設置角は小さくなる。灰が降り注ぐ環境とともに、設置角が小さいために、雨が降っても流れ落ちにくいことが影響しているようだ。

 黄砂などの季節的なものではなく、日常的に降り注いでくる灰による汚れのため、定期的に洗浄しない限り、発電量のロスが続くことになる。

 エネテクでは、こうした汚れの洗浄には、高圧洗浄機を使っている。ドイツのケルヒャー製の機種で、太陽光パネル洗浄用に開発された部材を先端に取り付けて洗う(動画)。

動画●高圧洗浄機による太陽光パネル洗浄の様子
ケルヒャーの高圧洗浄機を使用(提供:エネテク)

 この部材は円盤状のブラシで、希釈した洗浄液を流しつつ、円盤状のブラシが回転しながらパネルの表面を洗っていく。

 太陽光パネルメーカーによっては、高圧洗浄機でパネル表面を洗った場合、保証の対象外とすることがある。そこで、エネテクでは、設置されている太陽光パネルのメーカーに問い合わせ、ケルヒャーのこの手法で太陽光パネルを洗っても、パネルメーカーが保証を外さないことを確認してから洗っている。

 ケルヒャーが提供する希釈用の洗浄液についても、メーカーに渡して確認している。

  • 記事ランキング