トラブル

パワコンが「爆発」、埋めた木の腐食に起因?(page 4)

エネテク 第19回

2018/10/11 05:00
加藤 伸一=日経BP総研 クリーンテックラボ
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木を砕かずに埋め、腐ってガスが発生?

 エネテクによると、細かく砕かずに地中にそのまま埋めた木は、腐った結果、なんらかのガスを発生させていたのではないかと推測できるという。

 その状況で、ボーリング調査時に保護用の配管と電線を損傷させてしまったために、配管を通じてPCS内にガスが流れ込んだと見られる。この状態で、電線の損傷によるアークが発生し、配管やPCSに流れ込んだガスに引火して爆発したという、不幸と言える現象が次々と重なったのではないかと見ている。

 爆風によって、PCSは激しく損壊しているものの、PCSには燃えた様子はない。

 PCS内から爆風が吹いたプロセスについては、解明できていないものの、ボーリング調査によって損傷した電線の周囲は焦げていることから、この付近で発生したアークでガスが引火して爆発したと見られる。PCSが激しく燃えたりせず、配管を通じた爆風による被害で済んだことは、不幸中の幸いだった可能性がある。

 PCSから吹き飛んだ筐体の扉などの中には、少し離れた場所まで飛んでいったものもあった。隣接している山林の中まで、吹き飛んでいった(図2)。

図2●隣接する山林に吹き飛んだ筐体の扉
爆風の威力を物語る(出所:エネテク)
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 たまたま隣が山林だったために、吹き飛んでいっただけで済んだものの、もし隣が住宅や道路、企業や公共施設だった場合には、人命や設備が無傷では済まなかった恐れがある。

 太陽光パネルの一部も、この爆風により損傷していた(図3)。

図3●爆風によって曲がった太陽光パネル
両隣のパネルには、この損壊が見られない(出所:エネテク)
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 架台に固定されたまま、大きく曲がって高く盛り上がったうえ、カバーガラスが粉々に砕けている太陽光パネルがあった。しかし、この両隣のパネルには、このような損壊は生じていない。

 爆風の威力を物語るとともに、まるでゴジラの吹く火炎のように、ある程度、狭い範囲で吹き抜けていったことが伺える。

 この事故の後、この太陽光発電所では、造成からやり直し、損傷した発電設備は入れ替えて、発電所を復旧させた。

【エネテクによるトラブル・シューティング】
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