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ソバと太陽光を分け合う沼田のメガソーラー(page 3)

「藤棚式」架台に100Wパネルを1万枚設置

2016/03/10 00:00
金子 憲治=日経BPクリーンテック研究所
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100Wの小型パネルを1万枚設置

 太陽光パネルの出力は100W/枚で、1枚の大きさは横・132cm、縦・51cmの長方形で重さ8kg/枚になる。これを地上約3mの高さに1万1040枚、藤棚のように隙間を空けて並べた(図3)。249枚を1アレイとして1列に並べ、49アレイで構成する。設置角は、架台に固定後にも20~60度の範囲で変えられるシステムにしているのが特徴だ。

図3●1枚100Wのパネル(132cm×51cm、8kg)を地上約3mに藤棚のように隙間を空けて並べた(出所:日経BP)
図3●1枚100Wのパネル(132cm×51cm、8kg)を地上約3mに藤棚のように隙間を空けて並べた(出所:日経BP)
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 架台は、単管パイプを組み合わせて建設した。基礎はスクリュー杭(径76.3㎜)を地下1.6mの深さにねじ込んだ。杭基礎からパネル架台までの支柱(径60.5㎜)は高さ3.6mで、これを横3.5m、縦3.75mの設置間隔で垂直に立てた。パネルを取り付ける横方向(梁)の単管パイプ(径48.6㎜)には、回転棒が付いており、これを動かすことでアレイごとパネルの設置角を変えられるようになっている。

 パネルとパネルとの隙間は、横方向は43cm、縦方向は設置角によって変わるが、20度の場合は70cm程度になる。この結果、年間を通じた遮光率は概ね3割になるという。

 こうした太陽光発電設備の下で、ソバの栽培に取り組んだ。ソバを選んだ理由として、椎坂建設の諸田正喜 技術顧問は、以下の5点を挙げる。(1)農業の初心者でも栽培が容易で、ある程度の収穫量が見込めること。(2)ソバ栽培の指導者が地域にいたこと。(3)播種から収穫まで機械化が進んでいること。(4)生産からそば粉まで自社で一貫生産でき、将来的に粉の販売まで可能なこと。これにより、農業生産者が加工から販売まで手掛ける「農業の6次産業化」が容易となる。(5)花がきれいなため、将来的に老神温泉の観光と連携できること。

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