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太陽光発電所も「ルンバ」のような除草でサッパリ!自律ロボットを活用(page 3)

芝刈り用機種を応用し、無人でこまめな草刈りを実現

2018/01/17 05:00
加藤 伸一=日経BP総研 クリーンテック研究所
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走行区域はワイヤーの敷設で設定

 このロボット芝刈機は、伸びた芝を刈るというよりも、芝を不要に伸ばすことを防ぎ、常に一定の高さに保つ狙いで使われる。企業などの事業所や工場、公園、病院、観光地、ゴルフ場、学校といった施設のほか、果樹園などで採用されている。

 見た目は、家電のような姿のため、顧客からは当初、「本当に野外で草や芝を刈れるのか」という印象をもたれることも多いという。しかし、実際に販売会社によるデモなどで動く様子を見た後は、その印象が変わることがほとんどとしている。

 自律走行しながら刈る範囲は、充電ステーションを発着点として、ガイドとなるワイヤーを地表に張って囲むことで設定する。ワイヤーはペグで打ち込む。このワイヤーで囲まれた区域の中を、ランダムに走行しながら草や芝を刈っていく。

 地表に張ったワイヤーを通じて、信号を発している。ロボット草刈機は、この信号を受信して走行区域の境界を把握する。

 極端に細い区域が続いているといった場合には、さらに誘導用の別のワイヤーを追加することで、より正確に走行できるようになる。

 太陽光発電所において、このロボットを使うのに向かない場所があれば、ワイヤーの敷設の工夫によって避けることができる。また、柵などを設置しておけば、その前で停止して向きを変え、そこを避けて走るので、柵の活用も有効になる(図5)。

図5●メガソーラーにおける柵の活用例
図5●メガソーラーにおける柵の活用例
柵の前で停止して向きを変えて走行する(出所:ハスクバーナ・ゼノア)
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 地表の状態や走行区域の水平方向の形状などにもよるが、一般的な条件では、満充電時には約2時間走行でき、その間に1時間に約135m2の範囲で草や芝を刈れる。充電ステーションでは、約1時間で満充電となる。

 約2時間、稼働して刈り、その後、1時間かけて充電するサイクルを繰り返すと、一般的な条件であれば、1日に約3200m2を除草できる。

 国内の活用例で、区域設定用のワイヤーの設置が最も難しかったのは、グラウンドゴルフ場における例だったという。フェアウェイのみをロボット芝刈機で刈るために、細長い区域が続き、かつ、ひと筆書きで総延長が約800mというワイヤーの敷設距離となることから、配置位置の設定などで苦労した。

 このグラウンドゴルフ場がロボット芝刈機を採用した理由は、乗用型草刈機を使って除草していた頃に、草刈りの従事者が熱射病にかかるという事故が起きたためだった。

傾斜に強く、24度でも対応

 同社のロボット芝刈機は、刈っている最中に、他の場所よりも草や芝の伸びが大きい場所を検知すると、スパイラル(螺旋)状に走り、重点的に刈りこむモードに自動的に変わる。この場所を刈り終えると、通常のランダムな走行に自動的に切り替わる。

 GPS(全地球測位システム)を内蔵した機種もある。この機種の場合、GPSの情報を基に刈るパターンの調整を重ねていくことで、刈り残す領域を減らすなど、より適切な運用が可能になるとしている。

 斜面に強い特徴もある。これは、日本の太陽光発電所に向いている点でもある。24度(斜度45%)の斜面でも芝刈りが可能で、実際には約30度でも刈れるという。もし、走行が難しいような角度の傾斜に入った場合には、水平方向にスライドするように動いて、その場所を離れる。

 太陽光発電所では、まず問題にならないと思われるが、駆動時の音も58dBに留まるため、住宅など夜間は周囲への騒音に配慮する必要がある場所でも、問題なく運用できるとしている。

 日常的に刈るために、雨の日などモーターや刃への負荷が大きい日には、刈らないように運用しても、芝や草が高く伸びることはない。こうした設定をしておけば、悪天時には充電ステーションで待機する。もちろん、雨天時でも問題なく刈ることはできる。

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