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徳島県、「ドローンと人手の差」を検証、メガソーラーの定期点検で(page 4)

撮影角度が発見しやすさに影響、コストも評価

2017/03/16 00:00
加藤 伸一=日経BPクリーンテック研究所
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現地の作業は2日が3時間に短縮

 ドローンを使う利点として強調されることの多い作業性は、やはりドローンの方が高かった(図4)。ドローンの場合、3人で作業し、約3時間で事前準備からテスト飛行、本飛行での撮影、片付けまで終わった。9時に集合し、12時には撤収していた。

図4●上空から多くのパネルを効率的に撮影
図4●上空から多くのパネルを効率的に撮影
ドローンの方が作業性が高い(出所:徳島県企業局)
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 徳島県企業局によると、組み立てと解体などの作業に約60分、飛行時間はパネル容量1MWあたり約30分となった。より大規模な発電所を撮影する場合、このうち飛行時間のみが増していく。

 今回は、1MW分を1回の飛行で撮影し、蓄電池を取り替えて、2MWのパネル全数を2回の飛行で撮り終えた(図5)。

図5●2回の飛行ですべてのパネルを撮影
図5●2回の飛行ですべてのパネルを撮影
1MW分ずつ撮影した(出所:徳島県企業局)
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 ドローンによる撮影は、気象条件次第で、2MWを一度の飛行で撮影することも可能とみられる。冬季のドローンの飛行では、低温による蓄電池の出力低下を考慮する必要があるため、飛行時間を半減させて運用する企業が多い。

 人手による撮影では、2人で1班を構成し、1MWあたり約180分を要した。現実には、2MWのメガソーラーは、3人で1日、2人でもう1日というように、合計5人・2日間の作業になるという(図6)。

図6●人手によるパネル撮影の様子
図6●人手によるパネル撮影の様子
ドローンとは別の日に実施した(出所:日経BP)
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 徳島県企業局によると、作業中の安全面で留意すべきこととして、人手の場合、ケーブルラックなどによる転倒を防ぐため、足元に十分、注意すること、ドローンの場合、機体の故障や落下に備え、複数の機体を準備することや保険への加入を推奨している。加えて、飛行に当たっては、気象条件を加味するとともに、操縦者の技量を維持し、近隣に配慮することなどを挙げている。

 今回の検証結果と、ドローン技術の進歩を考慮すると、今後、ドローンを活用する利点が増していくと見ている。

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