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大手電力や消防も活用する「太陽光向けドローン」の老舗、フカデン(page 5)

井桁構造の機体で軽量化、飛行時間と着地の安定性を向上

2016/11/30 00:00
加藤 伸一=日経BPクリーンテック研究所
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 ドローンの運用は、自動飛行が基本になる。事前に飛行経路を設定する。赤外線カメラの解像度や視野角を考慮し、最も効率的に撮影できる高度や速度で飛行する。飛行時の位置情報の把握に使う全地球測位システム(GPS)の精度、風による撮影のブレなども考慮して飛行経路を決める。

 飛行経路の設定では、通常は水平方向の位置情報のみを入力する。しかし、尾鷲市のメガソーラーは、傾斜地にあるため、高度に合わせた垂直方向の情報も設定する必要がある。

 これまで、微細な割れ(マイクロクラック)によるものと思われる過剰な発熱(ホットスポット)のほか、鳥の石落としと思われるカバーガラスの割れ、パネルとパネルの隙間から伸びてきた草木の影などを発見し、対処してきた(図6)。

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図6●ガラスが割れたパネル、木の影による影響の発見例
尾鷲市のメガソーラーにおける点検(出所:フカデン)
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 石によるカバーガラスの割れは、一般的にはカラスが多いが、尾鷲市のサイトでは、トンビの仕業かもしれないという。トンビは、ドローンの飛行中、機体に寄ってくることもある。

 同社のドローンは、性能面では風速8m/s程度まで飛行できるが、実際の太陽光発電所における運用時には、安全を考慮して風速約5m/s以上では飛行しないようにしている。

 ドローンの提供形態としては、機体の販売のほか、レンタルサービスも用意した。点検する発電所の少ない事業者に対応した。レンタルでは、点検する発電所がフカデンの近隣にある場合、飛行まで引き受けることもある。

 ドローン運用に必要な知識の習得や、飛行の準備や操作などを実習するための講習会の開催も計画している。最近では、東京を中心に首都圏では、ドローン関連企業が多く開催するようになってきたものの、中部では少ないためである。

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