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国内初! 太陽光と蓄電池による「自営線マイクログリッド」(page 2)

東松島市の挑戦する災害でも生き残る街づくり

2016/08/05 00:00
金子 憲治
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約5kmの配電網を独自に敷設

 今年6月12日の「みやぎ県民防災の日」。公営住宅とそれに併設した発電・送電設備の完成披露式典を開催した。「防災・減災に強い街づくりを進め、東松島を国内外に発信していきたい」。東松島市の阿部秀保市長は、式典でこうあいさつした。

 「東松島市スマート防災エコタウン」は、需要家設備と太陽光発電、蓄電池、ディーゼル発電機などをCEMS(地域エネルギー管理システム)で統合的に管理する(図4)。エネルギー需給情報をICT(情報通信技術)で把握し、最適に制御する。こうしたCEMSの構築は、国内各地で始まっているスマートコミュニティ実証の1つのパターンともいえる。

図4●CEMSの機能イメージ(出所:積水ハウス)
図4●CEMSの機能イメージ(出所:積水ハウス)
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 だが、東松島市の防災エコタウンは、他にはない画期的な特徴がある。タウン内の道に沿って電柱を立て、高圧・低圧配電線を独自に敷設したことだ。自営の送電ケーブルの総延長は高圧・低圧それぞれ約2.7km、電柱は54本にもなる(図5)。

図5●自営線で電力供給を受ける公営住宅(出所:日経BP)
図5●自営線で電力供給を受ける公営住宅(出所:日経BP)
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 エコタウン全体の設計はスマートシティ企画(東京都中央区)、公営住宅の設計・施工は積水ハウス、自営線の敷設はきんでんが担った。太陽光パネルはシャープ製、非常用バイオディーゼル発電機はヤンマー製、定置型鉛蓄電池は日立化成製、蓄電池用のパワーコンディショナー(PCS)は明電舎製、調整池の太陽光向けのPCSは日新電機製、屋根上太陽光用PCSはシャープ製を採用した。

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