TMEIC、太陽光・蓄電池用の新型パワコン、世界最大5.5MW、モジュラー単位で可変

2019/05/16 06:00
金子憲治=日経BP総研 クリーンテックラボ

 東芝三菱電機産業システム(TMEIC)は5月15日、メガソーラー(大規模太陽光発電所)向けと蓄電池システム用の大容量パワーコンディショナー(PCS)の新製品を発表した。5月から販売を開始した。

 太陽光発電は、世界的に厚い政策支援から自立的な成長ステージに入りつつあり、大容量化によりコスト効率を高め、蓄電池を併設して自家消費したり、安定電源化したりする動きが活発化している。今回のTMEICの新製品はこうした方向性を先取りしたもの。

 世界最高クラス 99.1%の変換効率を達成するとともに、出力920kWのモジュラー式PCSを並列化した構成とすることで、台数の編成により単機出力の可変性を高めた。最大となる6台構成の場合、世界最大級の単機容量5.5MWを実現した。これまで同社は単機容量で3.2MW機を製品化していたが、一気に5MW超に引き上げた。

単機容量5.5MW(920kW×6台構成)のイメージ
(出所:TMEIC)
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 モジュラーごとにMPPT(最大電力点追従制御)機能を搭載しているため、太陽光パネルの一部に雲がかかった場合や、平坦でない山間部などのメガソーラーでも、システム全体の出力を最大化できる。また、万一のPCS故障時には、他の健全なPCSでの運転を継続し、システム全体の出力低下を最小化するという。

ACステーションは22MW構成も

 複数PCSの電力をまとめて昇圧するACステーション(サブ変電所)の構成に関しても、従来の2550kW単位の構成から、モジュール容量(640~920kW)単位の構成とすることで、各サイトの規模に対応した最適のシステム構成が可能となった。ステーション1カ所あたりの最大容量も、従来の10MW(2550kW×4台)を大きく上回り、例えば、920kW×24台構成で22MWも可能という。将来的に容量を増強する際も、モジュール単位で増設できる。

22MWのAC Stationの構成例
(出所:TMEIC)
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 このほか、周囲温度50℃まで定格容量の100%を出力できることにより年間の電力総出力を最大化できる。また、太陽光発電用と蓄電システム用のPCSハードウエアを共通化して予備品類を共用化したり、世界最小レベルの据付面積による据付工事コストの低減、屋外型ベンチレーション冷却方式によるコスト低減などを実現した。

 TMEIC・産業第三システム事業部の澤田尚正部長は、「今回の新製品は、従来とは一線を画した革新的なコンセプトで開発した。グローバルで進む再生可能エネルギーの普及をさらに後押しできる」としている。

 なお同社は、2019年5月15日からドイツ・ミュンヘンで開催される世界最大規模の太陽光発電関連の専門展「Intersolar Europe 2019」に、新製品の実機を参考展示する。