「南場オーナーの存在を意識しましたか?」

高校を卒業してから、米国大学プログラムで語学とトレーナーの基礎を学んだ。そして1年後、米国のネブラスカ州立大学カーニー校に入学し、大学4年、大学院3年を通った。大学では4年生のときに1年間インターンシップに参加し、大学の指定した高校と医療クリニックで半年間ずつ働いた。大学院ではスポーツマネジメントを学び、日本ハムファイターズのインターンシップにも参加した。

NATAの認定試験は大学卒業前に受けた。認定試験を受けるための資格を取得するには、コンピューターによる試験と実技試験も受けなくてはならない。これらの試験はもちろんすべて英語で行われる。

林氏のウェアに書かれた「XYDB」は横浜DeNAベイスターズ10周年を表す(写真:横浜DeNAベイスターズ)
林氏のウェアに書かれた「XYDB」は横浜DeNAベイスターズ10周年を表す(写真:横浜DeNAベイスターズ)

トレーナーになるために日米で何が違うのだろうか。

「日本のことが分からないので比較はできませんが、よく耳にするのは実践の長さが違うということ。米国ではスポーツや医療の現場で実践練習する時間と体験する時間が格段に長いと言われています」と林氏。

米国の大学で一番苦労したことは?と聞くと、「言語ですかね」と苦笑する。

ベイスターズを選んだ理由について聞いてみた。

「日本ハムでインターンをしているときに、1日見学のお願いを出してOKをくださったのがベイスターズでした。そのとき、フルタイムのトレーナーを募集していることを知り、応募することにしました」

ベイスターズのオーナーはプロ野球界唯一の女性オーナーである南場智子氏(DeNA代表取締役会長)だ。「南場さんの存在を意識しましたか?」と聞くと、こう答えた。

「女性を受け入れてくれる可能性の高い球団を自分の中で勝手に絞っていて、そのひとつがベイスターズでした。オーナーが南場さんということで、女性の採用に抵抗感が少ないんじゃないかと思っていました」

さて実際は採用にどう働いたかは林氏にも分からない。「結婚、出産がついてくると雇う側にも苦労が増えてくるのかもしれません。でも、採用のときに女性の方の能力が高ければ、ちゃんとそれを判断してもらえたらいいと思います」と林氏は話す。

足の位置を整え、胸郭周りのストレッチをするところ(写真:横浜DeNAベイスターズ)
足の位置を整え、胸郭周りのストレッチをするところ(写真:横浜DeNAベイスターズ)