教育とICT Online 特別座談会 これからの子供たちのためのICT活用教育 第3回「ウィズコロナ時代のICT活用教育」 特別協力:日本マイクロソフト

 コロナ禍により、オンライン授業やデジタル教材による学びなど、ICT活用教育の取り組みが全国で進んだ。

 日経BPは、「これからの子供たちのためのICT活用教育」をテーマにした、3回シリーズの座談会を企画。第3回は、2021年1月8日に「ウィズコロナ時代のICT 活用教育」について議論した。

 この企画では、各界の有識者に「オピニオンリーダー」に就任いただき、座談会で議論した内容についてオピニオン(意見、提言)を寄稿いただいている。第3回の座談会のオピニオンをご紹介しよう。

第3回座談会「ウィズコロナ時代のICT 活用教育」についてについて寄稿いただいたオピニオンリーダー (順不同、敬称略) 徳島県知事 飯泉嘉門 佐賀県知事  山口祥義 茨城県 つくば市長 五十嵐立青 京都市長 門川大作 熊本市教育委員会教育長 遠藤洋路 大阪教育大学 理事・事務局長 新津勝二 獨協埼玉中学高等学校 非常勤講師 相原結 千葉大学教育学部附属小学校 教諭 ICT活用教育 兼 校務ICT化実行委員会主任 小池翔太 東京都立三鷹中等教育学校 主幹教諭 能城茂雄 滋賀県立米原高等学校 英語科教諭 堀尾美央 兵庫県 尼崎市立立花西小学校 教諭 山岡正明 公益社団法人 日本PTA全国協議会 会長 清水敬介 青山社中株式会社 筆頭代表 CEO 朝比奈一郎

ICTの活用で未知なる時代への羅針盤を作り、具体的な処方箋を見いだす

徳島県知事 飯泉嘉門氏

 パネリストの皆様による3回に及ぶ「ICT教育の先進的なモデル事例の紹介」を通じ、まさに今、子供たちの「新たな学びの扉」が大きく開かれようとしていることを改めて実感したところです。

 この好機を活かすためには「1人1台端末のフル活用」が不可欠であり、挑戦の過程において、私たちはアフターコロナをはじめ「未知なる時代への羅針盤」を作り、その中から「具体的な処方箋」を見いだしていかなければなりません。

 そのカギとなる「個別最適化された学び」や「切磋琢磨し合える協働学習」の具現化に向けては、今回のテーマである「デジタル教科書の工夫を凝らした多面的活用」や「学校内外における双方向通信環境の確保」が極めて重要であり、徳島県でも2021(令和3)年度予算において戦略的に対策を講じて参ります。

 今後とも、GIGAスクール構想の具現化により、夢と希望あふれる未来に向け、子供たちの持つ可能性を最大限引き出し、その実現へとあらゆるサポートを展開して参ります。

ICTを自分で自由にカスタマイズし、物事を鳥瞰的に見る力を養う教育を

佐賀県知事 山口祥義氏氏

 情報リテラシー教育はもちろん、ICTを自分自身で自由にカスタマイズでき、物事を鳥瞰的に見る力を養う教育が必要ではないかと思います。

 物事に対して鳥瞰的な見方ができないと、ICTを使っているつもりでも、自分の都合の良い情報で満足してしまうこととなり、ICTに飲み込まれてしまうのではないでしょうか。

 佐賀県では県立高校に1人1台パソコンが導入されており、加えて、私立学校においても、1人1台パソコンの導入支援を予定しております。

 未来を担う子供たちが大きな鳥瞰力を持ち、ICTを上手に使いこなせることを期待しています。

当たり前に対面で行われてきた学びを、デジタルの力で進化させる

茨城県 つくば市長
五十嵐立青氏


 2020年3月の臨時休校から「ウィズコロナ時代」が本格的に始まり、つくば市では「誰一人取り残さない」「学びを止めない」を合言葉に、子供たちの学習を支えてきました。その中で意識したことは、当たり前を進化させていくマインドでした。当たり前に対面で行われてきた授業ができないのであれば、デジタルの力で対面を進化させる必要があると考え、即座にオンライン学習の環境整備を加速させました。家庭によってネットワーク環境が異なる状況下で誰一人取り残さないために、支援が必要な世帯へモバイルルーターを貸し出しました。その際できる限り学びを止めないため、通信料も市が負担することで、すぐに家庭で使える環境を整備しました。これにより、デジタルを通した先生と子供や子供同士の新しいつながりを創ることができました。

 1年たった今でも「ウィズコロナ」の状態は続いているため、初期のオンライン学習環境を次の段階にブラッシュアップする必要があると思います。平時でも緊急時でも、教育効果をこれまで以上に向上させていくために、デジタル教科書や遠隔授業などの活用も視野に入れながら、児童生徒の学習定着にICTを効果的に反映させられるよう支援していきたいと思います。