ユネスコ(UNESCO、国際連合教育科学文化機関)は2020年3月18日、世界各国に流行する新型コロナウイルス感染症により休校になった教育機関や、インターネットを介して教育を提供しようと考えている事業者や組織に向けて、さまざまな教育関連ツールや自学自習用のクラウドサービス、コンテンツ開発ツールなどのリストの提供を始めた。

ユネスコが提供を始めたデジタル教育ツールやオンラインサービスのガイド「Distance learning solutions」(英語)

 ユネスコによると、新型コロナウイルス感染症の影響により、2020年3月18日時点で、日本を含む119カ国で学校や大学などの教育機関が休校や閉鎖になっているという。そのうち国単位で休校を実施している107カ国では、合計8億6270万人の児童・生徒・学生が教育の機会を失われており、そのほかの12カ国でも地方自治体による休校・閉鎖により大きな影響が出ているという。

 ユネスコでは、こうした影響を軽減するのに役に立つ情報や、学校が閉鎖されていても教員がクラスとコミュニケーションを取り続け、学習者自身が学びを継続できるように各種の教育サービスやツールなどを紹介している。さまざまな言語や国で対応できるように作成されたリストなので、必ずしも日本の教育現場で利用できるものばかりではないが、参考になるものも多い。

 例えば、学習管理システム(LMS)に分類されている米グーグルが提供する教育機関向けクラウドサービス「Google Classroom」は、クラスでのコミュニケーションや協働作業を効率化し、課題の配布や採点、フィードバックの提供などを一元管理できるようにする。「Edmodo」は、教員と生徒をつなぐソーシャルネットワークサービス(SNS)で、学習者一人ひとりの意見や回答をクラス内で共有したり、課題を提出して自宅学習に活用したりすることができる。

 そのほか、自己学習プラットフォームの「MOOC」や、さまざまな科目のビデオ教材と多数の練習問題を提供して無償で利用できる「Khan Academy」などが紹介されている。

 教育用途には限定されないが、ネットでコミュニケーションを取るのに適した米マイクロソフトの「Teams」や「Skype」、ビデオ会議やオンラインセミナーに適した「Zoom」などを利用し、自宅にいながら学習を続けることも提案されている。