ソフトを利用して、4人1組でチャイムを聞き比べ

 もう一つの授業は、「学校のチャイム」や「学校の最寄り駅の電車の発車音」などのチャイムを題材に、込められた意図を探るというもの。生徒は、4人1組のグループを作って、話し合った。それぞれのチャイムは、リズムや音程が異なるものをあらかじめ用意し、Muse Scoreで再生できるようになっている。生徒たちは、グループに1台のパソコンを使って、それぞれのチャイムを何度も聞き比べながら考察した。話し合った結果は、代表者がクラス全員に対して発表した。

リズムや音程を変えたチャイムを聞き比べて意図を探った
生徒は、4人1組のグループを作って話し合った
授業で利用したワークシート
グループの代表者が考察結果を発表した

 相原講師は、夢コンテストの実践事例のほかに、高校1年生の音楽でも創作活動に取り組んでいる。高校の授業のテーマは、「自分だけのBGMを作ろう」。生徒は2人1組で最初に、曲を聴きたい場面や曲の雰囲気を話し合って決定。和音のコード進行を利用するなどしながら作曲した。

高校1年生は、「自分だけのBGMを作ろう」をテーマに作曲した
授業は2人1組。作曲にはMuse Scoreを利用した
曲を聴きたい場面や曲の雰囲気を話し合って決定
和音のコード進行を利用して作曲した
Muse Scoreの再生機能を使って、ヒット曲に共通するリズムについて学習
完成した作品は校内の廊下で公開した

 同校の創作の授業はいずれも、生徒同士で話し合いながら、試行錯誤も交えて楽しみながら取り組んでいる様子が見られた。簡単な操作で楽譜を作成してすぐに曲を再生できるソフトを活用することで、知識や技能が十分でない生徒も作品を完成できた。全日本音楽教育研究会の調査結果が示すように、全国では学習指導要領の定める創作活動を実施していない学校が多くあると考えられる。ICTをうまく授業で活用すれば、音楽に苦手意識のある生徒でも、学習指導要領の定める創作活動を体験できそうだ。