総務省総合通信基盤局は、学校教育や家庭での子育ての現場で利用できる「インターネットトラブル事例集」の2020年度版を公開した。4月1日に提供を開始し、4月13日に誤記など一部内容を修正して公開した。

 子供たちがインターネットを使う際に事件や犯罪に巻き込まれたり、誹謗中傷やいじめなどの被害を受けたりすることがないように情報活用能力を育てる助けになることを目的としている。総務省では、2009年(平成21年度)から「インターネットトラブル事例集」を提供してきており、最新の状況に合わせて内容を更新した。

総務省が公開した2020年度版の「インターネットトラブル事例集」

 インターネットの利用にまつわる各種のトラブルを、さまざまな場面や状況に分類して具体的な事例を紹介している。授業での一斉指導や個別学習、話し合いなど、さまざまな用途で活用できるようPDFファイルで提供する。1ページに1事例という構成で、 上段にトラブルの事例の内容、中段は学習の進め方、下段で解説とアドバイスを掲載する。総合的な学習の時間や情報の授業などに向けたアクティブラーニングの教材としても活用できる。

 掲載する内容は、子供たちが身近な出来事として考えられるように構成されている。例えば「日常に潜む危険」では、「メッセージアプリでの悪口・仲間外れ」を紹介し、子供のささいな行動から仲間はずれになってしまうトラブルを取り上げている。それに対して、誤解や感情の行き違いを避けるにはどうすればよいか子供たちにも考えることを促し、教員や保護者はどのように対応すべきかなどのアドバイスを提供している。

トラブルは具体的な事例を基に、子供たちにも考えることを促し、教員や保護者向けのアドバイスも掲載している

 総務省では、子供たちをインターネットにまつわる各種のトラブルから守るには、スマートフォンをはじめとするデジタル機器、SNSなどのコミュニケーションツールを「賢く活用する 知識・知恵」「ルールを守って使える健全な心」「安全に利用するための危機管理意識」を育むことが重要としている。

 「インターネットトラブル事例集」以外にも、年度によっては小中学校の教員向けに授業の中での具体的な教え方の「指導案」、トラブル事例のより詳細な解説や参照できる外部サイトなどを紹介した「解説集」も提供している。