全国の児童・生徒1人に1台のコンピューターと高速ネットワークを整備する文部科学省の取り組み。新型コロナウイルス感染症の拡大を受け、計画を前倒しし、2020年度内に小中学校への端末導入がほぼ完了する見込みだ。

 ICT技術の社会への浸透に伴って、教育現場でも先端技術の効果的な活用が求められる時代となった。文部科学省が推進する「GIGAスクール構想」は、こうした社会の変化を受けて小中高等学校などの教育現場で児童・生徒各自がパソコンやタブレットといったICT端末を活用できるようにする取り組みだ。「GIGA」は「Global and Innovation Gateway forAll(全ての児童・生徒のための世界につながる革新的な扉)」を意味する。

 GIGAスクール構想は2020年度から始まる10年ぶりの学習指導要領の改訂を受けたもので、対象はハード環境の整備だけにとどまらない。デジタル教科書や児童・生徒が個別に苦手分野を集中学習できるAI(人工知能)ドリルといった「ソフト」と、地域指導者養成やICT支援員などの外部人材を活用した「指導体制」の強化も含めた3本柱で改革を推進する。

 同構想では当初、2019年度から5年間かけて順次ハード環境を整備する予定だった。しかし新型コロナウイルス感染症の拡大を受けてオンラインを活用した授業や学習への必要性が高まったことから、補正予算を活用して端末導入のスケジュールを大幅に前倒ししている。この結果、2021年3月末にはほとんどの小中学校で端末の導入が完了する見込みだ。端末、小中高等学校に高速大容量回線を使った校内LANを整備し、クラウド活用も推進する計画だ。

GIGAスクール構想の柱となる3つの取り組み。生徒1人1台となる端末などハードの整備に加え、授業に活用するためのソフトや指導体制の拡充も図る