新型コロナウイルス感染症の拡大を受け、要請に応じて休業や時短営業をした中小企業らに支給する協力金などを盛り込んだ補正予算案が、緊急事態宣言の出た各自治体から公表されている。このうち、2020年4月7日に先行して緊急事態宣言の対象となった7都府県は、相次いで学校や大学での遠隔授業の費用を補正予算に盛り込んだ。

4月7日に緊急事態宣言が出た7都府県のうち、4都県が遠隔授業やネットワーク環境の整備、学習用端末の貸与などの費用を補正予算に計上した

 2020年4月15日に補正予算案を公表した東京都は、都立大学などでのオンライン授業の環境整備に2億円を計上した。また、都立学校でのオンライン学習等の環境整備に9億円、区市町村立学校におけるオンライン学習等の環境整備支援に12億円を計上し、学校でオンライン学習が可能となるよう学習支援クラウドサービスの活用や教員をサポートするスタッフの配置、機材などの整備を促進する。さらに、児童・生徒1人に1台の学習用コンピューターを整備する国のGIGAスクール構想に基づく学校の通信基盤整備支援の前倒しで5億円を計上した。都議会は4月22日に臨時会を開き、総額3574億円の補正予算が可決・成立した。

 兵庫県は2020年4月20日、医療体制の拡充や経済対策などを柱とした総額3916億円の補正予算案を発表した。県立学校(高校、特別支援学校など)の生徒など約500人にタブレット端末を5月末まで無償貸与する費用や、教員がWeb会議アプリで遠隔授業を実施するための環境整備の費用として7300万円を計上した。また、授業動画や学習課題の配信、生徒の体調管理、習熟度・成績管理などが可能な学習支援アプリを導入する費用として3億7600万円を計上した。

 福岡県は4月23日、総額706億5500万円の補正予算案を発表した。そのうち遠隔教育の導入を推進する費用として3億2873万円を計上し、全県立学校に教師が使用する通信用カメラやマイクを整備、家庭にネット環境がない児童・生徒にモバイル端末を貸与するとともに、県立3大学が遠隔授業導入のために行う機器整備を支援する。4月30日に開く県議会で提案する。

 神奈川県は4月22日、新型コロナウイルス対策で総額538億円の補正予算案を公表した。すでに決まったものと合わせると約1200億円となる。GIGAスクール構想の早期実現に向けて、オンライン学習の実施等のためネットワーク環境の整備や生徒に必要な端末整備等を行う費用などを盛り込んだ「学校生活に係る環境整備等」の費用として13億2421万円を計上した。