関西学院大学は2021年4月27日、日本IBMと共同開発した「AI活用人材育成プログラム バーチャルラーニング版(以下VL版)」を、企業や自治体、他大学に対して2021年7月から有償提供すると発表した。

関西学院大学は「AI活用人材育成プログラム VL版」の提供について日本IBMと共同発表した。左から日本IBM グローバル・ビジネス・サービス事業本部タレントトランスフォーメンション事業部の石田秀樹パートナー、グローバル・ビジネス・サービス事業本部長の加藤洋専務執行役員、関西学院大学の村田治学長、巳波弘佳副学長
関西学院大学は「AI活用人材育成プログラム VL版」の提供について日本IBMと共同発表した。左から日本IBM グローバル・ビジネス・サービス事業本部タレントトランスフォーメンション事業部の石田秀樹パートナー、グローバル・ビジネス・サービス事業本部長の加藤洋専務執行役員、関西学院大学の村田治学長、巳波弘佳副学長
[画像のクリックで拡大表示]

 関西学院大学は 2017年に日本IBMと共同プロジェクトを立ち上げ、学内受講用に「AI活用人材育成プログラム」を開発してきた。AI(人工知能)・データサイエンス関連の知識を持ち、それらを活用して現実の諸問題を解決できる能力を有する人材を「AI活用人材」と位置付ける。同大の学術的な知見と、日本IBMのコンサルタントやデータサイエンティストがAIを社会実装する先進事例を反映した10科目で構成する実践型プログラムとして、全学部生を対象として2019年4月に開講した。

 当初は対面授業で実施してきたが、受講できる人数に限りがあるため、オンライン学習が可能なVL版の開発を進めてきた。2021年4月から同大の学部生を対象にVL版を提供し、学内運用を開始している。文系・理系を問わず、既に1学年約5700人のうち2070人が受講し、秋学期から受講する学生を含めると対象学生の7割程度が受講する見込みという。

AI活用人材育成プログラム VL版は入門編と基礎編に当たる「AI活用入門」「AI活用アプリケーションデザイン入門」「AI活用データサイエンス入門」の3科目の提供を開始する
AI活用人材育成プログラム VL版は入門編と基礎編に当たる「AI活用入門」「AI活用アプリケーションデザイン入門」「AI活用データサイエンス入門」の3科目の提供を開始する
出所:関西学院大学の発表会資料
[画像のクリックで拡大表示]

 提供するVL版は、AI活用人材育成プログラムを構成する10科目のうち、初学者でもAI活用の実践的な知識・スキルを体系的 に修得できるように設計した「AI活用入門」「AI活用アプリケーションデザイン入門」「AI活用データサイエンス入門」の3科目。2022年以降に「AI活用実践演習A(JavaによるWebアプリケーションデザイン)」「AI活用実践演習B(Pythonによる機械学習・深層学習)」「AI活用実践演習C(Webデザイン)」の3科目も追加する予定だ。残りの4科目は実践演習となり、教員が直接指導する課題解決型学習(PBL)として開講する。

 VL版は1科目当たり20時間程度で学習でき、全てオンラインで受講する。スライドによる説明動画と講師の解説動画、デモ動画、参考動画、オンラインテスト、ワークの6種類を組み合わせて学習する。受講生の質問に対して、日本IBMの対話型AI「Watson Assistant」を搭載したチャットボットで回答する仕組みも構築し、時間や場所の制約を受けずに何度でも受講できる。

 単元ごとに設定されたオンラインテストを一定の正解率でクリアすると合格する。合格者には修了証と一般社団法人オープンバッジ・ネットワークがブロックチェーンで管理するデジタル修了証「オープンバッジ」が発行される。学外に提供するVL版の利用料金は1人1科目当たり2万2000円(税込み)で、同科目の2年目以降の再受講は6600円で履修できる。