文部科学省は2020年6月5日、6月1日時点の全国の大学・高等専門学校(以下大学等)での授業の実施状況を明らかにした(調査結果PDF)。新型コロナウイルスの感染症拡大により4月7日に緊急事態宣言が発出され、ほとんどの大学等で授業の開始時期を遅らせ、従来の対面型の面接授業を避けて遠隔授業に踏み切った。

 文部科学省の調査によれば、ほぼ100%が遠隔授業または対面型の面接授業を実施している(調査対象1069校中1066校、99.7%)。授業を延期・中断したままの3校は、いずれも6月中に授業を再開する予定という。

6月1日時点で、ほぼ全ての大学等で授業(面接・遠隔を含む)を再開している
出所:文部科学省「新型コロナウイルス感染症の状況を踏まえた大学等の授業の実施状況(令和2年6月1日時点)」

 授業を実施している大学等(1066校)のうち、約6割が遠隔授業のみ実施しており、面接授業は実施していない。5月20日時点の同じ調査では、90.0%が遠隔授業のみ実施しており、6月に入って面接授業を併用する大学等が増えてきていることがわかる。一方で9.7%の大学等が面接授業のみを実施しており、遠隔授業は行なっていない。主に私立大学が中心だ。

約6割の大学等で面接授業は実施しておらず、遠隔授業を実施している。面接授業と遠隔授業を併用している大学等は約3割、面接授業のみを実施している大学等は約1割だ
文部科学省の前掲資料を基に作成

 今回の調査では、現在全ての授業を遠隔授業で行なっている大学等に、一部でも面接授業を実施する時期について聞いた。それによると、6月中に面接授業も取り入れるという大学等が半数を超えている。一方で7月以降という回答も2割を超え、検討中としている大学等も23.4%にのぼり、依然として大学構内での講義やゼミなどの実施には慎重な姿勢が目立つ。

一部でも面接授業を開始する予定時期は、約3割が 6月前半、約2割が6月後半、約1割が7月中となっている
文部科学省の前掲資料を基に作成

 面接授業の全面的な開始予定については、半数以上の53.1%が検討中と回答しており、8月以後という回答も24.1%だった。面接授業は再開しつつも、全面的に遠隔授業から面接授業に戻す時期はまだ見えない。

全面的な面接授業の開始時期は、約5割が検討中で、約2割が8月以後を予定している
文部科学省の前掲資料を基に作成

 新型コロナウイルスによる感染症拡大で始まった大学等での遠隔授業は、当面続く見込みだ。大学側も学生も新型コロナ後の授業のやり方に慣れていく必要がありそうだ。