日本規格協会(JSA)は2021年5月31日、学校など教育現場のICT環境の活用支援業務を担うICT支援員の業務内容を規格化する「学校におけるICT活用支援サービスに関する規格(JSA-S1010)」を発行した。A4判16ページで、冊子またはPDFの形態でJSAから購入できる。価格は2420円(税込)。

 JSA規格は企業や団体、政府機関、学会などさまざまなステークホルダーからの相談や提案を受け、JSAが発行する民間規格。内田洋行とウチダ人材開発センタが規格策定に協力した。

日本規格協会が発行した「学校におけるICT活用支援サービスに関する規格(JSA-S1010)」。ICT支援員の業務内容などを規定している

 学校のICT化を実践的に支援する「ICT支援員」の業務は、学校現場に導入されたICT機器を使う教職員への支援やトラブルへの対応、教材作成や授業計画策定の支援、校務システムの活用支援やメンテナンス、研修会の企画など幅広い。

 一方で、ICT支援員サービスを提供する事業者ごとに支援員の質や提供サービス内容は異なる。さらに最近は、オンライン授業のような新しい授業形態を導入するケースが増えており、ICT支援員の業務レベルの向上が求められていた。

 この規格では、ICT支援員を(1)支援サービスに関する用語の定義(2)学校におけるICT活用支援サービス内容(3)ICT支援員の知識・スキル、能力開発(4)管理責任者の要件や業務の4項目で定めている。これにより、教育現場でのICT支援員サービスの品質の標準化と、支援員の活躍を後押しする。

 教育現場のICT化を支援する業務には、ほかにもGIGAスクール構想で整備が進む学校のICT環境の設計や工事・納品などの事業者対応、端末等の使用マニュアルやルールを作成する「GIGAスクールサポーター」や、ICT環境整備や端末・ネットワークの調達の計画、セキュリティ対策、ICT活用に関して助言する「ICT活用教育アドバイザー」などがある。文部科学省はそれぞれの役割を担う人物像を示しているが、業務範囲は重なる点も多く、業務の切り分けや役割の規格化が必要になっていた。