グーグルは2020年6月11日、教育機関向けクラウドサービス「Google for Education」の現状や、新型コロナウイルスの感染症対策で休校措置が広がる中で同サービスが学校でどのように活用されてきたかを紹介した。

 Google for Educationは、グーグルが開発したChrome OSを搭載するコンピューター端末「Chromebook」や、クラウド型学習プラットフォーム「G Suite for Education」、クラス管理や教員・児童・生徒間でコミュニケーションに使える「Google Classroom」などを組み合わせたサービスの総称。

 同社のGoogle for Education APAC統括のコリン・マーソン氏は、Chromebookは米国、ニュージーランド、スウェーデン、カナダなどの教育先進国で導入が進んでおり、G Suite for Educationは全世界で1億2000万ユーザーがいると普及状況を紹介した。特にGoogle Classroomは、2020年3月初めの5000万ユーザーが、3月末には1億ユーザーまで急増したことを明らかにし、「世界中の学校が新型コロナウイルスの感染症対策で休校せざるを得なくなり、Google Classroomを活用して遠隔授業を実施するようになった」と説明した。

 日本国内では2020年3月より、文部科学省が進めるGIGAスクール構想に合わせて、ChromebookとG Suite for Education、導入支援を行う研修サービス「Kickstart Program」で構成する「Google GIGA School Package」を提供しており、新型コロナウイルスの影響もあって多くの自治体から関心を寄せられているとし、「GIGAスクール構想はグーグルのビジョンにも合致しており、これからも支えていく」(マーソン氏)と話した。

既存サービスも機能を改良

 休校せざるを得なくなった学校に向けて、簡単にアンケートなどを行える「Googleフォーム」を使って、小テストや生徒の健康状態を調査するデモが行われた。Googleフォームは画像や動画を組み込んだ質問を作成でき、結果を自動集計したり、意見をリアルタイムで確認したりできる。この機能を使えば、児童・生徒の健康状態を把握することにも応用できることを示した。

Googleフォームを使って、教員が画像や動画を組み込んだ小テストを作成したり、生徒の健康状態を知るためのアンケート調査を簡単に実施したりすることができる

 Googleフォームを使った小テストでは、児童・生徒がテストを開始するとWebブラウザーが全画面表示になり、テストを完了するまで他のWebページを参照できなくする機能が紹介された。これにより遠隔授業でも教員が児童・生徒の理解度を把握しやすくなるという。

 クラス管理に使えるGoogle Classroomは、教員と児童・生徒の間でオンラインのコミュニケーションが取りやすくなり、教員が課題を出したり、スケジュール管理をしたり、ビデオ会議「Google Meet」を使ってすぐにビデオ通話を始めたりできる。また、児童・生徒に保護者のメールアドレスを紐づけておけば、子供の状況を保護者にメールで知らせることもできるようになる。

Google Classroomは、生徒管理や課題提出、スケジュール管理などオンラインでのクラス運営を行える

 グーグルのマーソン氏は「新型コロナウイルス感染症対策で、グーグルのソリューションはどんどん新しい使われ方をしており、教員からのフィードバックを基にプロダクトを改善していく」と話した。