グーグルのソリューションを使い、学校休業中にICT活用を進めた埼玉県立越谷南高等学校では、勝部武教頭が「これまでもICTを活用した教育に取り組んできて、ある程度の準備はできていたが、3月に臨時休校が決まった頃から教員が端末を使ったり、教科ごとに動画を作成したりする動きが出てきた」と話した。

 同校は緊急事態宣言を受けて4月9日からGoogle Classroom導入を決めた。教員もGoogle Classroomを活用した遠隔授業に慣れ始め、「大型連休明けには、共同編集機能を使って課題を作成するようになった。さらに、交換日記やスケジュール管理、生徒との個別のビデオ面談をする教員も増えた。作成した学習動画は300点以上に達した」(勝部教頭)と、想定以上に活用が進んだという。

埼玉県立越谷南高等学校は、4月の緊急事態宣言後にGoogle Classroomを導入した。教員がさまざまな工夫をして、授業に使う動画をどんどん作成するようになったという
埼玉県立越谷南高等学校は、4月の緊急事態宣言後にGoogle Classroomを導入した。教員がさまざまな工夫をして、授業に使う動画をどんどん作成するようになったという
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 同校の平原雄太教諭は「毎日、授業動画を配信することで、対面型の授業と同じように生徒はペースをつかめるようになった。Googleフォームを使って生徒の理解度を確認することができ、生徒の側から授業評価をしてもらうことで、教員にとっても内容を改善することができた」とICT活用の効果を話す。緊急事態宣言の解除を受けて、同校では6月には通常登校が始まったが、今後もGoogle Classroomを活用していくという。

授業参観もオンラインで

 関西学院千里国際中等部・高等部は、いち早くBYOD(Bring Your Own Device: 個人端末の持ち込み)にも取り組み、ICTを活用した教育を進めてきた。3月には遠隔授業を実施し、4月の緊急事態宣言後も時間割通りに授業を実施して、今学期は通常の登校はせずに遠隔授業を続けることを決めた。

 同校の岡本竜平教諭は「オンラインで授業参観も実施し、学園祭代わりとなるフィルムフェスティバルもオンラインで行った。家庭からの協力も得られ、授業参観に関しては、保護者からは『良い』『大変良い』という評価が79.7%に達し、満足してもらえた」と感じているという。

関西学院千里国際中等部・高等部は、積極的にICTを活用した学習に取り組む。同校の実践事例を紹介したWebサイトは、一般の人も一部を見ることができる
関西学院千里国際中等部・高等部は、積極的にICTを活用した学習に取り組む。同校の実践事例を紹介したWebサイトは、一般の人も一部を見ることができる
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 授業に関しても、チャット機能を使って4人1グループになってデジタル絵本を作成するなどの実習を行った。生徒からも「オンラインでもグループワークができてよかった。自分たちで絵本を作成することで、より深く学ぶことができた。グループに分かれて学習することで責任感が生まれた」(岡本教諭)などの声が上がり、好評価だったという。