2025年から実施される新課程による大学入学共通テストにおいて、教科「情報」が科目に加わる。2022年度入学の高校生は、新学習指導要領の下で「情報」入試を受験することになる。2021年8月6日、「第6回 関西教育ICT展」のセミナー「スタート目前、教科『情報』の大学入試に備える」で「情報」入試の最新状況について議論した。

 セミナーでは、河合塾 教育研究開発本部の富沢弘和氏が「情報」入試について解説し、会場の聴講者らとの質疑応答を実施。日経BPコンシューマーメディアユニットの中野淳ユニット長補佐がコーディネーターを務めた。

教科「情報」の大学入試に関連する動きをまとめた
教科「情報」の大学入試に関連する動きをまとめた
(出所:河合塾の発表資料)
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 富沢氏は、「情報入試は国の施策として動いている。AI人材の戦略的育成には、幅広い情報リテラシーの育成が重要。大学では情報系学部、学科の設置が増えており、それらの人気も高まっている」と指摘。次いで富沢氏は、「情報」入試について(1)大学入学共通テストでの扱い(2)2025年の入試に向けたスケジュール(3)サンプル問題の分析と河合塾の調査(4)課題と期待について話した。

大学入学共通テストの「情報」を国公立大学がどのように利用するかは明らかになっていない
大学入学共通テストの「情報」を国公立大学がどのように利用するかは明らかになっていない
(出所:河合塾の発表資料)
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 2021年8月6日の時点では、国立大学協会(国大協)は大学入学共通テストの「情報」の利用方法を正式決定していない。富沢氏は、「国大協が『情報』を必須にすれば国公立大学は方針に準じるため、多くの大学で必須になる。一方、各大学の対応に委ねた場合、採用校は限定的になる」とみる。「いわゆる2年ルールがあるため、国大協は2021年11月には方針を出すだろう。2022年の2月ごろには、各大学での利用方法も決まるのではないか」と予想する。また、「情報」の配点について、「配点を設定して総得点に含めて合否判定に利用する方法と、基準点を設定して利用する方法が想定される。しかし、後者は基準点を何点にするのか設定することが難しいため、採用の可能性は低い」と指摘した。

大学入学共通テストで6教科8科目が課された場合の配点方式を予想した
大学入学共通テストで6教科8科目が課された場合の配点方式を予想した
(出所:河合塾の発表資料)
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