用語の意味が分からないと問題文でつまずく

 河合塾は、2020年度に「情報」入試の問題を試作してモニター調査を実施済み。また、大学入試センターが2021年3月に公開した大学入学共通テスト「情報」のサンプル問題を調べた。富沢氏は、「プログラミングの問題は細かな知識やテクニックを求めていない。問題解決のツールとして使うことを想定していて、本番の入試でもそこは変わらないだろう」と分析。さらに「図表が多く、問題文が長いのが特徴。数学や情報の用語などの基礎知識がないと解けない。用語が分からないとそこで引っ掛かってしまう。授業では用語の持つ意味をしっかり教えて理解させることが大事だ」と指摘した。

大学入学共通テスト「情報」サンプル問題は、新学習指導要領の各章から偏りなく出題されているが、第1章(情報社会の問題解決)と第2章(コミュニケーションと情報デザイン)の比重が少ないという
大学入学共通テスト「情報」サンプル問題は、新学習指導要領の各章から偏りなく出題されているが、第1章(情報社会の問題解決)と第2章(コミュニケーションと情報デザイン)の比重が少ないという
(出所:河合塾の発表資料)
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 教科「情報」が大学入学共通テストの科目になったことで、高等学校においてもデジタル化が進む社会に対応した学びが深まると期待される。その一方で富沢氏は、「学校での受験対策指導が課題だ。参考書、過去問題、問題集などが不足している」と指摘する。今後は入試にも対応した「情報」の教員や教材の充実が課題になりそうだ。

教科「情報」が入試の科目になると、これまでとは異なる課題が出てくる
教科「情報」が入試の科目になると、これまでとは異なる課題が出てくる
(出所:河合塾の発表資料)
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 富沢氏の解説を受けて、日経BPの中野ユニット長補佐は、「用語の理解」「社会の中の『情報』に対して関心を持つこと」などが入試対策のポイントになると指摘。同社が制作し、2022年度春に東京書籍が発行する「情報I」の解説問題集「ニューステップアップ 情報I」、「情報」入試対策コンテンツを拡充するオンライン教材「日経パソコンEdu」などの取り組みを紹介した。

日経BPが制作し東京書籍が学校専売品として2022年春に発行する「情報I」の解説問題集「ニューステップアップ 情報I」。「情報I」の授業や入試対策での活用を想定している
日経BPが制作し東京書籍が学校専売品として2022年春に発行する「情報I」の解説問題集「ニューステップアップ 情報I」。「情報I」の授業や入試対策での活用を想定している
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