骨子案では、明治から続く学校教育の蓄積である「日本型学校教育」の良さを受け継ぎながら発展させ、学校の働き方改革とGIGAスクール構想を推進しながら、新学習指導要領を着実に実施することが必要としている。

 子供の学びに関しては、全ての子供たちに基礎的・基本的な知識・技能等を確実に修得させるために、子供たちの学習進度や学習到達度に応じ、ICTの活用も含めた指導方法・教材や学習時間等の柔軟な提供・設定で、教師の負担を抑えつつ、専門性の高い教師がより支援が必要な児童・生徒に重点的に指導することなどで効果的な指導を実現する「指導の個別化」が必要という。

 また、基礎的・基本的な知識・技能等の修得を土台として、幼児期からのさまざまな場を通じての体験活動から得た子供たちの興味・関心等に応じてICTも活用し、専門性の高い教師が子供に応じた学習活動を提供することで、子供自身が主体的に学習状況を把握し、試行錯誤するなど自らの学習を調整しながら学習テーマや探究方法等を最適化することを教師が促す「学習の個性化」も重要だ。

個別最適な学びと、社会とつながる協働的な学びの実現へ

 この2つの「指導の個別化」と「学習の個性化」を教師視点から見るのが「個に応じた指導」で、学習者視点で見るのが「個別最適な学び」としている。骨子案では、目指すべき学びの在り方を「多様な子供たちの資質・能力を育成するための、個別最適な学びと、社会とつながる協働的な学びの実現」とする。

 遠隔・オンライン教育を含むICTを活用した学びについては、新学習指導要領の趣旨を踏まえて「主体的・対話的で深い学び」に向けた授業改善にICTがどのように生かされるのか、実践を深めていく。

 その上で、ICTの活用により、従来はなかなか伸ばせなかった資質・能力の育成を図ったり、特別な支援を必要とする子供にとってICT活用で社会参画を促し、学校教育を現代化することが必要とした。教師にはICTを活用して児童・生徒の対話的、協働的な学びを実現し、多様な他者と共に問題の発見や解決に挑む資質・能力を育成することを求めている。ICTを活用しつつ、教師が対面指導と遠隔授業やオンライン教育を使いこなすようなハイブリッド型の学習で、個別最適な学びと、社会とつながる協働的な学びを展開する。

 そのために、データ標準化の取組を加速して、児童・生徒の知識・技能等に関する学習計画や学習履歴(スタディ・ログ)等を活用し、児童・生徒の個々の状況に応じたきめ細かい指導の充実や学習の改善を図る。

 デジタル教科書・教材の普及促進も進める。学習者用のデジタル教科書については、その効果・影響等を検証し、使用の基準や教材との連携も含めて検討していく。

 ICTを活用した学びを充実するため、技術や活用に知見を持つGIGAスクールサポーター、ICT支援員といったICT人材の確保を促進するべきとし、事務職員についてもICTを活用した教育活動に積極的に参画できるように研修の充実を図る。教育委員会でも外部人材の活用を含めてICTに関する専門性を有した人材の意思決定を伴う立場への配置を促進し、ICT環境整備の計画策定や、ICTを活用した効果的な指導方法等について助言・支援を行うICT活用教育アドバイザーの登用を推進する。

 骨子案は今後、議論を重ねて10月に中間まとめを示し、2020年度内をめどに中教審総会で答申として取りまとめる予定だ。