2020年から始まったコロナ禍により、教育DXの扉が突如として開いた。授業のオンライン化とデジタル化は、教員の教え方、学習者の学び方を一変させる力がある。5年後の教員には、これまでとは異なる役割と資質が求められるだろう。

 政府が設置する教育再生実行会議が2021年6月に発表した第12次提言は、教育のデジタルトランスフォーメーション(DX)を鮮明に打ち出した。この提言「ポストコロナ期における新たな学びの在り方について」の中で「データ駆動型の教育への転換」が必要とし、教育データの利活用や対面授業とオンライン授業のハイブリッド化などを促している(図1)。驚いたことに、提言には「オンライン」という言葉が92回も登場する。耳慣れない「データ駆動型の教育」も24回出てくる。

●教育再生実行会議がデジタル化を提言
●教育再生実行会議がデジタル化を提言
図1 教育再生実行会議が2021年6月に出した第12次提言から、教育のデジタル化に関する記述を抜粋した。データ駆動型教育への転換と遠隔・オンライン授業の推進を求めている
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 折しも9月のデジタル庁発足を前に、国を挙げてのDX推進が熱を帯びている。それに呼応するように、文部科学省は総合教育政策局に教育DX推進室を新設するなど、データ駆動型教育への転換に向けて準備をしている。この先の数年で教育DXが一気に進む可能性がある(図2)。

●授業のデジタル化が教室を変える
●授業のデジタル化が教室を変える
図2 オンライン授業は空間や時間の壁を取り払い(左)、ラーニングアナリティクスによるデータ・エビデンスに基づいた教育が広がる(右) (イラスト:ヨーダ ヒデキ)
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