クラス当たりの生徒数はOEDC各国の中で日本が最も多い

 学校のクラス当たりの生徒数は、日本は小学校が27.2人、中学校が32.1人で、OECD各国の中でも最も多いレベル。OECD平均は小学校21.1人、中学校23.3人だ。日本は学級編成基準が小学校・中学校とも1クラス40人(小学1年は35人)だが、米国(カリフォルニア州)や英国のように1クラス当たりの生徒の上限を30人以下にして、きめ細かい指導を行う国も多く、少人数化が時代の流れになっている。

日本は1クラス当たりの生徒数が世界で最も多い国の一つ。ほかの国々では1クラスの生徒数を少なくして、一人一人に目配りをした指導を行う傾向にある
出所:OECD Education at a Glance 2020 Figure D2.3. Average class size, by level of education (2018)

 日本は教員の自己研さん比率が他国に比べて極めて低い。個人での職業(教職)セミナー・受講コースへの参加は37.3%で、世界で最も低い国の一つで、OECD平均(75.6%)の半分にすぎない。また、オンラインで職業訓練コースやセミナーを受講する教員は9.4%にとどまり、OECD平均(35.7%)の3分の1以下だ。

日本の教員は、個人で教職セミナーを受講したり、オンラインのコースを受講したりする人は少ない。学校が公式に設定したコーチングや自己観察プログラムへの参加比率は比較的高い傾向がある
出所:OECD (2018), TALIS(Teaching and Learning International Survey ) 2018 Results (Volume I)

 『図表でみる教育』に掲載されたTALIS(OECD国際教員指導環境調査)の調査(2018年)によると、日本の教員の教職に対する満足度は調査対象国の中で圧倒的に低い。中学校の教員に「職業を選び直せるなら、再び教職に就きたいか」という質問に対して、肯定的な回答をしたのは日本が54.9%にすぎず、OECD平均(75.6%)に比べて大幅に少ない。50%台は日本だけで、教職に対して魅力を感じていない教員が多いことが分かる。

日本は、教職に対する満足度は他の国に比べて圧倒的に低い
出所:OECD Education at a Glance 2020 TALIS 2018 Database, Table II.2.10. Figure D5.4. Lower secondary teachers' job satisfaction (2018)

 「新型コロナウイルスの教育への影響」では、TALISなどのデータを基に新型コロナウイルス(COVID-19)が世界各国の教育にどのような影響を与えたかについて考察した。日本については、他国に比べてICT(情報通信技術)活用が著しく低いことを指摘した。日本の中学校では、授業やプロジェクトのため生徒にICTを「頻繁(frequently)」、または「いつも(always)」利用させている教員の割合は20%を下回る。調査対象国のうち20%以下は日本だけだ。OECD平均は50%を超えており、最も利用比率の高いデンマークは90%超に達している。

日本の学校のICT活用比率は極めて低く、中学校では生徒にICTを「頻繁」または「いつも」使わせているのは20%を下回る
出所:The Impact of COVID-19 on Educationから転載 OECD (2019[32]), TALIS 2018 Results (Volume I)

 『図表でみる教育』は、世界各国の教育の現状を比較可能な統計データとして収録している。OECD加盟37カ国のほか、アルゼンチン、ブラジル、中国、コスタリカ、インド、インドネシア、ロシア、サウジアラビア、南アフリカの教育制度を分析した。