Webサービスやスマートフォンアプリ向けのサーバー機能を提供するクラウドサービス。米アマゾン・ドット・コムが提供している。自前でサーバーを運営するよりも管理が手軽で、従量課金制により初期費用を抑えられる。

 世界中でEC(電子商取引)サービスを手掛ける米アマゾン・ドット・コムが、サーバーなどのインフラやデータベースなどの機能を一般のネットサービス向けに提供するクラウドサービス。「AWS」はAmazon Web Servicesの略称で、ストレージやセキュリティ、データ解析など100以上のサービスを提供している。

 「AWS」はIaaS(Infrastructure as a Service)の先駆けとなったサービスで、同社のECサービスもAWS上で運営している。主に企業や組織が内部、外部向けにさまざまなネットワークサービスを提供する際の基盤として利用している。利用者はハードウエアを新規に購入する必要がないため、少ない初期費用負担でサービスを導入でき、インフラ管理の負担も大幅に減らせる。

 シンガポールの調査会社Canalysによると、2021年第1四半期のクラウドサービスの世界シェアはAWSが32%となり1位で、シェア19%のMicrosoft Azureやシェア7%のGoogle Cloudを抑えた。

 同事業は利益率の高さでも注目されている。米アマゾン・ドット・コムの2020年度決算から事業全体に対するAWS部門のシェアを見ると、売上では12%にすぎないものの営業利益では59%を占めている。今やECサービスと並んで、同社の成長を支えるサービスとなっている。

 AWSを利用している企業や組織は、全世界で数百万以上、日本でも数十万以上に上るという。そのため、ひとたびAWSに障害が起きると、その影響が広範囲に及ぶ。例えば、2021年9月2日には、AWSのサーバーとの間で専用ネットワーク接続を確立する「AWS DirectConnect」というサービスで障害が発生。大手金融機関のスマートフォンアプリや、証券会社のWebページ、航空会社の有人カウンター、大手携帯電話会社のスマホ決済サービスなどで影響があり、復旧までに約6時間を要した。

AWSのWebページ。カテゴリー別にさまざまなサービスがあり、その数は100を超える
AWSのWebページ。カテゴリー別にさまざまなサービスがあり、その数は100を超える
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