学校が撮影した映像でも、肖像権などの侵害に注意

 児童や生徒だけでなく、その家族にとっても教師にとっても楽しみな学園祭や運動会などの学校行事。我が子の成長を写真やビデオに収めるのを楽しみにしている人も多いだろう。しかし、新型コロナ禍によってこうしたイベントを中止にしたり、無観客で開催したりする学校が多い。「せめて雰囲気だけでも」と、学校側が過去に撮影した映像を自校のWebサイトにアップロードするのは問題ないだろうか。

 学園祭や運動会では、多くの人が映像に映り込む。学校内や関係者の自宅で見るような場合には問題ないが、Webサイトにアップするとなると問題だ。人は誰でも自らの肖像を勝手に撮影されたり利用されたりしない肖像権を有する。

 肖像権は法律上明文化されていないが、裁判で認められてきた権利だ。無断でWebサイトに掲載すれば肖像権の侵害となり得る。特に学校行事では、映像から校名が分かり、個人が特定される危険性が高い。事前にネット掲載される可能性があることを生徒や父兄に説明しておけば無用なトラブルを避けられる。パスワードを設定して見る人を限定する配慮も必要だ。

こんな映像は要注意だ
こんな映像は要注意だ
イラスト:森 マサコ
[画像のクリックで拡大表示]
個人が特定されるような画像や映像をインターネットにアップロードするのは避けるのが賢明だ
個人が特定されるような画像や映像をインターネットにアップロードするのは避けるのが賢明だ
[画像のクリックで拡大表示]

初出:日経パソコン 2020年10月12日号