ミクシィは小中学生向けのプログラミング学習支援システムを開発した。同社は2019年6月に渋谷区教育委員会、東京急行電鉄、サイバーエージェント、ディー・エヌ・エー、GMOインターネットと共に「プログラミング教育事業に関する協定」を結び、「Kids VALLEY 未来の学びプロジェクト」を推進している。その一環として、渋谷区立鉢山中学校でプログラミング講座を開催した。

鉢山中学校は全校生徒が100人あまりの小規模校だが、初回の講座には4分の1近い25人が参加した。講師はミクシィ 開発本部CTO室の田那辺輝氏が務める

 プログラミング講座はクラブ活動として放課後に開かれる。2020年3月までに全6回の実施を予定しており、その1回目が2019年10月30日に開催された。初回なのでプログラムの概念的な話から始まったが、後半は生徒たちがミクシィのソフトを使ってプログラミングに取り組んだ。参加者のほとんどが、何らかの形でプログラミングを経験しているだけあって、初めて触るプログラミングソフトでも、すぐに使いこなして課題をクリアしていった。

渋谷区は区立の小中学校の児童・生徒約8500人に1人1台のLTE通信機能付きタブレット端末を配布している。ここでは富士通の2in1パソコンを使っていた

 ミクシィが独自開発したシステムは、プログラミング学習ソフトとしては、ほかにあまり例を見ないサポート機能を備えている。生徒のパソコンには学習用のソフトをインストールする。プログラムによってキャラクターを歩かせたりジャンプさせたりして障害を避け、チェックポイントにたどり着けば課題クリアだ。プログラムのコードは「Code入力支援ウインドウ」から選べばよいので簡単に作れる。慣れてくれば、コードを直接入力することもできる。

プログラムでキャラクターを動かして課題をクリアする。画面が横スクロールなのはユニーク。右下のエリアにある「Codeブロック」を選んで簡単にプログラムコードを入力できる

 ここまでは類似のプログラミングソフトやサービスがある。工夫されているのは、講師(教員)が使う管理用のアプリだ。管理アプリから生徒のソフトに課題を配信でき、生徒がその課題をクリアしたか、どんなコードを書いたのかといった状況を把握できる。講師が教室を歩き回って様子を見なくても、生徒がつまずいていればすぐに助言できるし、うまくいった生徒のプログラムをその場で実行して見せることもできる。生徒側の学習ソフトは単独で使っているように見えるが、実際はネットワーク経由でグループに参加しているため、講師が一括して管理できる。SNSやスマホゲームを運営するミクシィらしさを感じさせる管理機能だ。

講師が使うAndroid用の管理アプリ(開発中の画面)。学習者ごとに課題の進捗やプログラムコードを確認できるので、適切な指導が可能だ