帯広の大型イベント「とかちマルシェ」で演奏
翌日の8月31日には、帯広駅前でのイベント「とかちマルシェ」の特設ステージで、「ぷらっと交響楽団」と「ふくまろ」が演奏した。とかちマルシェは、食と音楽をテーマに8月30日~9月1日に開催されたイベント。会期中に10万人以上が参加した。
とかちマルシェでは、約30分間でメドレーを含めて5曲を演奏した。人気のイベントだけに、特設ステージには大勢の人が詰めかけていた。会場が盛り上がったのは、コンサートでも演奏した「帯広メドレー」。地元ゆかりのスーパーマーケット「ダイイチ」とホームセンター「DCMホーマック」の店舗に流れるテーマソングなどをアレンジしたメドレーだ。AIキャラクターがなじみの曲を紹介するという組み合わせの面白さもあってか、小さな子供も一緒になって多くの人が楽しむ光景が見られた。

PKOでの経験が「ぷらっと交響楽団」に
実は、ホルンの相原さんは、帯広にある陸上自衛隊第5音楽隊の出身。今回、このことが縁で、帯広で演奏活動を行った。相原さんは、2014年に、PKO(国連平和維持活動)の後方支援要員として、南スーダンに派遣された経験がある。その際に、帯広から送ってもらったMIDIの音源を再生して、現地にいる3人の音楽隊のメンバーが一緒に演奏することで、表現力豊かな演奏を実現できた。相原さんによると、この時の経験が「ぷらっと交響楽団」の活動につながったという。
また、南スーダンでは、隊員食堂のランチタイムコンサートで店舗のテーマソングを演奏したことがあった。「明るく楽しい曲なのに隊員の方が泣いて聞いていたのが印象的で、帯広の人の心に残る曲と思って、今回演奏しました」(相原さん)。
とかちマルシェの会場ではコンサートと同日に、第5音楽隊も演奏を披露した。会場では、隊員と相原さんが旧交を温める場面もあった。女性隊員の和田さんは相原さんについて、「当時から演奏のアイデアが豊富。(久しぶりに会って)良い意味で『変わらない』人だと思いました。今も自分のやりたい事を追求しているからか、自衛隊時代より輝いていると感じました」。