セイコーエプソン(以下、エプソン)は2019年11月19日、A3対応インクジェット複合機/プリンターの「LX」シリーズ3機種と、「PX」シリーズ3機種を発表した。発売はLXシリーズが2020年2月上旬、PXシリーズが同年1月下旬を予定している。新機種発表と同時に、導入形態を選べる「エプソンのスマートチャージ」に文教市場向けの「アカデミックプラン」を追加した。

 LXシリーズは、最上位機で100枚/分での印刷が可能な大型インクジェット複合機。従来のシリーズにはなかった60枚/分のエントリー機種を加えた。従来機に対する強化点は、ファーストコピータイムの短縮、文字品質の向上、スキャン画質の向上、ブラック印刷可能枚数の増加など。用紙の中綴じ、中折に対応したフィニッシャーも用意した。PXシリーズは、インクパックの収容方法を変更して横幅を166ミリ狭めた。

ラインヘッドを採用し、100枚/分で印刷可能な「LX-10050MF」

教員の労働時間削減をアピール

 LXシリーズは22%が文教市場で導入されている。その分野を強化するため、「職員室でカラープリントし放題」をうたうアカデミックプランを新たに設定した。同プランでは初期費用不要の月額定額制で複合機を導入できる。規定の枚数まではカラーもモノクロと同額で印刷できるのが特徴だ。

文教市場向け「アカデミックプラン」の概要。小中学校、高等学校、大学、専門学校などが対象だ(出所:エプソンの発表スライド)

 契約期間は5年間。料金は個別案件ごとに変わるが、標準的なケースとして、印刷枚数が4万枚で月額6万円としている。LXシリーズ最上位機をオフィス向け「オール・イン・ワンプラン」で契約した場合は、モノクロ1万3000枚+カラー7000枚で月額7万円。アカデミックプランはカラーでも同額なので、かなりお得になる。実際、エプソンは「踏み込んだ販売施策」としており、文教市場での強みを伸ばすことで販売拡大を図る。

学校における印刷業務の実態調査。学校では制作する印刷物が多い(出所:エプソンの発表スライド)

 小中学校を中心に、教員の長時間労働が社会問題化している。さまざまな要因があるが、エプソンの調査では印刷業務に教員が費やす時間は月に8.4時間に及ぶという。学校では大量に印刷する場合は印刷室にある印刷機を使うのが一般的。この移動や作業に無駄な時間がかかっている。インクジェット複合機を職員室に置くことで高速かつカラーで印刷できるため、教員の働き方改革につながる点を訴求していく。