2020年11月20日と21日の2日間、学校教職員や教育関係者向けのイベント「第25回 New Education Expo」(以下NEE、主催:New Education Expo実行委員会)が開催された。10月に続いて2回目の開催になる。

 NEEは1996年の初開催以来、東京・大阪での展示会とセミナー、全国のサテライト会場への配信などを組み合わせた代表的な教育イベントだった。2020年は25周年の節目だが新型コロナウイルス感染症の影響でオンラインセミナーだけ実施した。

 11月20日には、文部科学省と経済産業省による「教育の情報化の推進施策〜文部科学省、経済産業省が語る〜」と題した講演が行われた。GIGAスクール構想の進展で大きく変化している学校のICT環境の状況や、新型コロナウイルス対策としてのICT活用、教育の情報化について、担当者が今後の展望を語った。

 文部科学省の初等中等教育局情報教育・外国語教育課 情報教育振興室長の水間玲氏は「GIGAスクール構想の実現」と題して「学校ICTの現状」「新学習指導要領による教育の充実」「GIGAスクール構想実現に向けた取り組み」「2021年度の概算要求の内容」という4つのポイントについて説明した。

OECDの2018年のPISAでは、日本の15歳児の読解力の順位が大きく下落した。日本の児童・生徒がコンピューター画面上での長文読解に慣れていないことが要因になった可能性があるという
出所:NEE講演資料

 まず、OECD(経済協力開発機構)が義務教育を修了した15歳児を対象に、読解力、数学的リテラシー、科学的リテラシーの3分野について学習到達度を調査するPISA(生徒の学習到達度調査)の2018年調査で、日本の子供の読解力が参加79カ国・地域で前回の8位から15位に大きく順位を落とした。数学的リテラシー(1位)と科学的リテラシー(2位)は世界的にトップレベルを維持しているのに比べて、読解力の国際順位は大きく落ち込んだ。その原因は、2015年に導入が始まったCBT(コンピューター利用の試験)による調査手法に日本の生徒が慣れておらず、端末や画面操作がうまくできなかったことも一因だと分析している。一方、学校内でICTを利用してほかの生徒と協働作業する比率が、日本はOECD諸国の中で最低ランクであることも指摘した。

GIGAスクール構想の実現ロードマップ。2020年度中に1人1台端末が整備されて以降は、将来的に保護者負担によるBYODへの移行も見据えて端末の考え方や支援の在り方などを検討していくという
出所:NEE講演資料